『文学・語学』目次

このページでは、73号から最新刊までの目次を掲載しています。
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[発行所]
最新号~第150号(全国大学国語国文学会)
第149号~第94号(桜楓社)
第93号~第74号(日本古典文学会)
第73号~創刊号(三省堂出版)

241号

論文

  • 『古事記』における神語の記載意義――八千矛神詠歌(記4)の「染め衣」を中心として――
    小野 諒巳
  • 『秋の夜長物語』と稲垣足穂『菟』――動物表象とジェンダー――
    西原 志保
  • 「書く女」が死を選ぶとき――新田包子「若い女の遺書」と「落ちていた紙片」の比較から――
    大瀧 夕
  • 〈教育〉される探偵小説の読者――江戸川乱歩「連続短篇」と『新青年』――
    小峰 隆広

学会動向

令和4年 国語国文学会の動向
  • 中世韻文:目黒 将史

令和5年度 夏季大会・シンポジウム

  • 可視化される文学――視覚的享受の多様性とその意義――
    コーディネーター/司会 勝亦 志織
  • 『枕草子』が書かれた時代を映像に描くとき、もっとも大きな力となるのは『枕草子』そのもの
    片渕 須直
  • 時代考証と創作のあいだ――実践者の立場から――
    千野 裕子
  • 近世絵入り歌書の出版――視覚化された古典和歌――
    加藤 弓枝
  • 文学作品をヴィジュアル化する際の「文法」――谷崎潤一郎「春琴抄」を視座として――
    酒井 敏

上代小特集

聖武朝からみる文学/文学からみる聖武朝
  • 聖武朝の思想と表現――万葉集の「たむだく」に注目して――
    菊地 義裕
  • 『万葉集』巻六に刻まれた聖武朝の盛衰
    品田 悦一
  • 我が大君は君ながら聞かしたまひて――久邇新京讃歌――
    上野 誠
  • 『日本霊異記』の描く聖武天皇とその時代
    大塚 千紗子

会報

240号

論文

  • 志向/試行される〈田園〉――佐藤春夫・廣田花崖を中心に――
    伊東 弘樹
  • 転向者を「守る」家族――「村の家」における家族の肖像――
    古家 敏亮
  • 健康な精神の離脱者――浜田矯太郎『にせきちがい』を中心に――
    何 雅瑣
  • 中上健次『火まつり』論――達男を媒介として〈天皇〉を読む――
    佐藤 綾佳

学会動向

令和4年 国語国文学会の動向
  • 上代韻文 : 渡邊 寛吾、上代散文:根来 麻子
  • 中古韻文:西山 秀人、中古散文:有馬 義貴
  • 中世韻文:幾浦 裕之
  • 近世韻文:伊藤 達氏、近世散文:荻原 大地
  • 近代韻文:桜川 冴子、近代散文:藤田 祐史
  • 国語学古典語:平井 吾門、国語学近代語:永澤 済

国語学小特集

「あわい(間)」の日本語
  • 理由節を形成する訓点語の複合辞「をもちて(をもて・をもつて)」について
    辻本 桜介
  • 表意的表記と表音的表記
    今野 真二
  • 音声言語と文字言語の間――明治期速記法の特徴――
    アルベケル・アンドラーシ・ジグモンド
  • 近代における接尾語―チラカス
    島田 泰子
  • 宮沢賢治の表現にみる日本語の「あわい」――文語と口語、標準語と方言――
    小島 聡子
  • 共創のための日本語――担い手の多様化がもたらす双方向性と融合性――
    田中 祐輔

会報

239号

論文

  • 『古事記』国譲り神話における「小浜」の役割
    平山 真由子
  • 古浄瑠璃における悪と悪役の造型
    松波 伸浩
  • 寓意としての「涙」――漣山人『妹背貝』論――
    大貫 俊彦
  • 書物の自然主義――新潮社刊徳田秋聾『徽』の判型と本文レイアウト――
    安井 海洋

令和4年度 冬季大会・シンポジウム

  • 古典文学の伝えかた――「現代語訳」の方法を考える――
    コーディネーター/司会 池原 陽斉
  • 和歌の「現代語訳」をめぐって――学校教育を視野に――
    松田 聡
  • ことばをくらべて考えるための「現代語訳」
    富岡 宏太
  • 『更級日記』の現代語訳――江國香織訳を中心に――
    福家 俊幸
  • 漢文現代日本語訳の諸相――漢詩の漢文から見る――
    加藤 聰

近代小特集

恋愛を問い直す
  • 意味に抗う――樋口一葉「たけくらべ」の〈恋愛〉の可能性――
    笹尾 佳代
  • 性愛の一致と同意を越えた物語として――泉鏡花の『婦系図』を読む――
    山口 政幸
  • 親密性の条件――松浦理英子「裏ヴァージョン」試論――
    倉田 容子
  • 非資本主義的恋愛――雪舟えま『凍土二人行黒スープ付き』の二者関係――
    泉谷 瞬

会報

238号

論文

  • 永井荷風『腕くらべ』における「江戸趣味」という「流行」への批判――『江戸藝術論』を視座として――
    児島 春奈
  • 雑誌『四国文学』と地方色[ローカルカラー]――高浜虚子・自然主義・新傾向俳句――
    田部 知季
  • 斎藤緑雨「油地獄」論――「女殺」を欠く〈地獄〉――
    齋藤 樹里

令和4年度 夏季大会・シンポジウム

  • 日本文学の内なる翻案 ――平安朝物語の変容と転生――
    コーディネーター/司会 桜井 宏徳
  • 『伊勢物語』と謡曲――業平の形象とその展開――
    岩城 賢太郎
  • 歌舞伎・浄瑠璃と『源氏物語』
    日置 貴之
  • 谷崎潤一郎と歴史物語――『誕生』から『少将滋幹の母』へ――
    中村 ともえ
  • 三島由紀夫「夢と転生の物語」の生成法――『浜松中納言物語』と『豊饒の海』とそのアダプテーション作品と――
    木谷 真紀子

近世小特集

合わせの美学
  • 集積される歌合――小沢蘆庵と歌書収集――
    加藤 弓枝
  • 芭蕉庵における「群蛙鳴句」の『蛙合』
    永田 英理
  • 取合せと趣向――安永三年九月二十三日付大魯宛蕪村書簡考――
    安保 博史
  • 心学書は文学研究に合流できるか
    古丸 雄哉
  • 『金々先生栄花夢』をどう読むか――合わせの美学を補助線に――
    津田 眞弓

会報

237号

論文

  • 前田本『うつほ物語』俊蔭巻の本文――桂宮本との比較から――
    髙橋 諒
  • 『在明の別』中宮の服喪――不義の子はどこに連なるのか――
    柿嵜 理恵子
  • 『新勅撰集』における相模歌の評価
    瀧倉 朋世
  • “変容する欠如”の児童文学――佐野美津男 『ピカピカのぎろちょん』 論――
    原 みなと
  • 飼猫から怪猫へ――泉鏡花「黒猫」 に憑在する 〈動物〉をめぐって――
    今藤 晃裕

学会動向

令和3年 国語国文学会の動向
  • 国語学古典語:濱千代 いづみ、国語学近代語:迫田(呉) 幸栄
  • 上代韻文 : 関谷 由一、上代散文:大館 真晴
  • 中古韻文:加藤 幸一、中古散文:春日 美穂
  • 中世韻文:木村 尚志、中世散文:中前 正志
  • 近世韻文:田代 一葉、近世散文:長田 和也
  • 近代韻文:田口 麻奈、近代散文:大貫 俊彦

中世小特集

古典文学への誘いとしての中世文学
  • 教員養成と学校教育における古典文学
    原 國人
  • 古典文学の教材としての狂言――留学生対象の狂言プロジェクトでの試み――
    山本 晶子
  • 物語絵画と古文の授業――『平家物語』 を中心に――
    出口 久徳

会報

第236号

論文

  • 「雲衣」 の意匠――『万葉集』巻十・二〇六三番歌をめぐって――
    仲谷 健太郎
  • 「交通」成立の一回性――小林秀雄 「ポンキンの笑ひ」 論――
    岡田 浩行

2021年度 全国大学国語国文学会冬季大会シンポジウム

なぜ時代は古典を必要としたのか――注釈の方法とその意義――
  • 近代的 〈注釈〉とは何か
    小松 靖彦
  • 明治期から昭和前期の 『源氏物語』――注釈書・現代語訳・梗概書――
    陣野 英則
  • 「敷島の道」のリセット――古今集注釈の近代――
    浅田 徹
  • 小林秀雄と日本古典文学――近代批評と古典の接近――
    石川 則夫

中古小特集

平安和歌を読み直す
  • 別れの歌の史的展開――万葉から平安へ、 餞宴に着目して――
    吉井 祥
  • 二類本人麿集考――非萬葉歌の性格を知るための糸口をさぐる――
    池原 陽斉
  • 和歌につづく引歌――『源氏物語』 の表現方法――
    横溝 博
  • 掛詞の修辞的位置
    小田 勝

会報

第235号

論文

  • 伊藤永之介「万宝山」論 ―― 制度・非制度下における民の悲劇――
    石上 真理
  • 書かされる「私」たち ―― 福永武彦『草の花』論――
    木下 幸太
  • 井上靖『敦煌』論 ―― 避難説と廃棄説の共存――
    山田 哲久

2021年度 全国大学国語国文学会夏季大会シンポジウム

動物・自然・環境 ―「文学」研究との接点をめぐって
  • 自然/人工と生殖 ――『源氏物語』における動物と人形――
    西原 志保
  • 蓑亀は動物か ―― 「浦島太郎」における亀の存在――
    林  晃平
  • 人間を問い直す ―― 戦後文学と震災後文学における動物の主題をつないで――
    村上 克尚
  • パネルディスカッション
    司会 疋田 雅昭

学会動向

令和2年 国語国文学界の動向

中世散文:小此木敏明

上代小特集

上代文学における災厄と祈り
  • 上代墓誌における文学性 ―― 文飾と様式をめぐって――
    仲谷 健太郎
  • 『万葉集』における災厄と祈り
    井上 さやか
  • 災異と方途 ――「わざはひ」と「わづらひ」――
    鈴木 喬

会報

234号

論文

  • 「功名を慕ふ」教師たち――教育者の「破戒」受容をめぐって――
    出木 良輔
  • 太宰治「右大臣実朝」論――崇拝と脱=神聖化――
    吉岡 真緒
  • 「傷」をめぐる想像力――桐野夏生『残虐記』論――
    田村 美由紀
  • 中古語の状態性述語を持つ引用構文について――
    辻本 桜介
  • 二つの「文字意識」
    今野 真二

研究ノート

  • 中世前期日本語の「候ふ」と現代日本語の「です・ます」の統語的分布の異なりに関する調査報告――文中には丁寧語があるが文末にはない場合――
    福嶋 健伸

学会動向

令和2年 国語国文学会の動向
  • 上代韻文:東城 敏毅、上代散文:山田 純
  • 中古韻文:藤田 洋治、中古散文:大塚 誠也
  • 中世韻文:野本 瑠美、中世韻文:荒木 優也
  • 近世韻文:真島 望、近世散文:堅田 陽子
  • 近代韻文:田部 知季、近代散文:北田 雄一
  • 国語学古典語:福嶋 健伸、国語学近代語:宮内 佐夜香
  • 中世韻文(令和元年):荒木 優也

国語学小特集

文学語学研究における現代国語辞書
  • 現代国語辞書の諸問題――編集制作の観点から――山本康一
  • 国語科教育における辞書活用の現状と提言小森潔
  • 国語辞書の項目中の挿絵――明治期と現代における――木村一
  • 言語研究の成果を発信するさまざまな国語辞典柏野和佳子

会報

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第233号   

論文 《口誦》と《口承》の学史的意義の再検討 天野早紀
『源氏物語』「手習」巻の「物語」――紀伊守と光る君―― 小泉咲
探偵小説の条件――小酒井不木と平林初之輔の「科学」観―― 加藤夢三
  令和2年度 全国大学国語国文学会冬季大会シンポジウム
文学における「なには」「大坂」「大阪」
〈シンポジウム趣旨・概要〉
文学における「なには」「大坂」「大阪」
青木賜鶴子
〈シンポジウム講演〉
大坂道頓堀は芝居町としていかに発展したか
阪口弘之
【趣旨説明】オンラインシンポジウム
文学における「なには」「大坂」「大阪」 田中宗博
『万葉集』における「難波」と「住吉」 村田右富実
中近世の都市堺に生きた町衆
――『自戒集』と西鶴諸作品を中心に――
矢内一磨
織田作之助『木の都』の〈大阪〉――歴史・記憶・架空―― 斎藤理生
近現代小特集 「見えないもの」と近現代
「見えがたきもの」と病――三遊亭円朝 怪談乳房榎」―― 大橋崇行
戦争詩における感覚と連関性の構築 野坂昭雄
椎名麟三『美しい女』論――見えない「美しい女」をめぐって―― 長濵拓磨
村上春樹「レーダーホーゼン」論
――出来事が語られ、スケッチ・翻訳されるまで――
岡村知子
会報

第232号

論文 安部公房「事業」における「偶然の神」
――マンフォード『人間の条件』の受容から――
胸組芙佐子
特集 令和2年 国語国文学界の動向
上代韻文:仲谷健太郎  上代散文:鈴木喬
中古韻文:吉井祥    中古散文:池田大輔
中世散文:小林加代子
近世韻文:大山和哉   近世散文:畑中千晶
近現代韻文:権田浩美  近現代散文:野口尚志
国語学古典語:田中草大
近世小特集 旅する近世
佐藤庄司の寺、斎藤実盛が甲 深沢眞二
芭蕉百回忌取越追善『風羅念仏』事業と暁台陸奥の旅 寺島徹
俳文としての『去年の枝折』の再評価
――付・『秋山記』『去年の枝折』の行程の再検討――
近衞典子
『御伽百物語』の旅世界 藤川雅恵

第231号

論文 新傾向俳句の源流――大須賀乙字とその時代―― 田部知季
河出書房の戦後
――肉体文学・『仮面の告白』・風俗小説論争――
本橋龍晃
中世特集 中世の注釈を俯瞰する
古典注釈学への提言――『百人一首』を例にして―― 吉海直人
中世源氏学の「准用」を疑う 上原作和
注釈書・歌学書断簡考
――注釈書・歌学書はなぜ古筆切にされたのか――
德植俊之
注釈と古典の関係に関する若干の覚書 前田雅之
小特集 文学にみる災厄と生きる力
災厄の時代にとってうたとはなにか 木村朗子
『源氏物語』と王朝の疫病
――薄雲巻の「世の中騒がし」を中心に――
河添房江

第230号

論文 「化物屋敷」譚の化物と話型
―仮名草子・浮世草子を中心に―
岡島由佳
黎明期の初代大川屋錠吉 松永瑠成
〈武蔵野〉の形成―詩歌人による独歩受容の地平から― 芦川貴之
「成長物語」の解体と再構成
―吉田とし『小説の書き方 一子の創作ノート』論―
原みなと
特集 平成30年 国語国文学界の動向
近代韻文:小泉京美   近代散文:吉川望
中古小特集 中古文学と四季・色
「雪は降りつつ」考 武田早苗
『枕草子』初段考 東望歩
断絶する「苗代水」と六条院四季の町
―『源氏物語』「幻」巻明石の君の和歌をめぐって―
大津直子
寛文六年版『御ひいながた』「武蔵野の模様」考
―文学・美術の相聞と、変遷する『伊勢物語』第十二段の季節感―
森田直美

第229号

論文 『萬葉集』の〈死後〉歌
―「崩後」「薨後」「卒後」「死後」に関する一考察―
上野美穂子
『枕草子』「鳥は」章段の「鶯」「郭公」「烏」
―和歌的規範凝視の姿勢―
草野勝
『源氏物語』明石の姫君の裳着と紫の上の地位
―秋好中宮による腰結の意義をめぐって―
神原勇介
田村俊子と火野葦平―『女声』掲載「怪談宋公館」をめぐって― 張備
特集 平成30年国語国文学会の動向
上代韻文:月岡道晴   上代散文:田中智樹
中古韻文:田島智子   中古散文:古瀬雅義
中世韻文:山本章博   中世散文:宮腰直人
近世韻文:服部直子   近世散文:濵口順一
国語学古典語:勝又隆  国語学近代語:佐藤琢三
  令和二年度冬季大会・シンポジウム
シンポジウム未知のものと出会うとき
―文学におけるみちのくの発見―
大石泰夫
古歌によるみちのくの発見と再生―菅江真澄の詠歌を中心に― 豊島秀範
みちのくが未知の世界に出会う―「文化露寇」の衝撃を考える― 津田眞弓
みちのくの言葉から東北方言へ―その中央文学との関わり― 小野正弘
令和二年度夏季大会で採択された研究発表の要旨掲載について 河添房江
全国大学国語国文学会 第121回大会 研究発表会 発表要旨
会報

第228号

論文 永井荷風「すみだ川」における「境界」の問い直し
―「人工楽園」を超克するために―
児島春奈
又吉栄喜「ジョージが射殺した猪」論
―〈模倣〉と〈承認〉による「米兵」化をめぐって―
柳井貴士
  令和元年度 全国大学国語国文学会夏季大会シンポジウム
日本を紡ぐ歌謡―次世代への提言として
歌謡と日本文化 中西進
詩歌と舞楽 磯水絵
詩歌と狂言
―提言に代えて 歌謡のストラテジー「文藝の可能性」―
大藏吉次郎
・原由来恵
上代文学小特集 上代における歌謡の生成とその享受
記紀の韻文のかたどられ方 村田右富実
「思邦歌」の果たす機能―景行天皇紀の文脈の中で― 大館真晴
『琴歌譜』一三番歌と縁記 藤原享和
『源氏物語』における唐楽「想夫恋」
―「常夏」巻における催馬楽引用とのかかわり―
山崎薫
会報

第227号

  平成30年度 全国大学国語国文学会冬季大会シンポジウム
物語が不可能になった時代の中で
物語を考えるために―理論的射程- 生方智子
〈神話〉が作る国家 ―列島古代の精神史― 松本直樹
古典文学における「物語」と「読者」
―書写・印刷史を視座として-
森田雅也
泉鏡花が描いた〈物語〉―近代幻想文学と民俗学の交流― 田中励儀
特集 元号と文学
天平感宝元年五月五日時の礪波関の機能 小田芳寿
菅原道真と二つの改元 笹川勲
南北朝期の勅撰集と元号 君嶋亜紀
寛政改元前後の人ごころ小考 加藤十握
反・明治の身体
―唐十郎『二都物語』と柳美里『Green Bench』における李礼仙―
康潤伊
会報

第226号

論文 狭衣の女二の宮への後朝の文
―柏木の消息文を踏まえて―
太田美知子
『弄花抄』における『河海抄』享受の様相
―『一葉抄』注記の引用状況に着目して―
渡橋恭子
橘守国の絵手本作品における画題の和漢分類意識
―レイアウトを起点に―
古明地樹
細江逸記の日本語文法の淵源 岡田誠
特集 「平成29年 国語国文学界の動向」
上代散文:小村宏史    上代韻文:松田聡
中古散文:桜井宏徳    中古韻文:笹川博司
中世散文:岩城賢太郎   中世韻文:山本啓介
近世散文:松村美奈    近世韻文・国学:二村博
近代散文:小谷瑛輔    近代韻文:平澤信一
国語学古典語:土井光祐  国語学近代語:江口泰生
国語学小特集 国語学が捉える「文体」
上代の文体と表記体 今野真二
「訓点特有語形」と和漢混淆文 山本真吾
仮名文書の文体―譲状の場合― 辛島美絵
引用と文体 藤田保幸
長野まゆみ『チマチマ記』の文体
―日本語文化史として考える―
前田富祺
会報

第225号

論文 岩に座る薫
―「東屋」巻「絶えはてぬ」の独詠歌が意味するもの―
高倉明樹子
「記録」としての探偵小説一佐藤春夫『維納の殺人容疑者』論― 中嶋優隆
近代文学小特集 「ポスト真実」の時代に読む森鷗外
蛇はそこにいる一森鷗外「蛇」における怪異― 一柳廣孝
森鷗外と仏教―『大日本続蔵経』を中心に― 岩谷泰之
フェイク」と「事実ファクト」を論じ、『能久親王事蹟』に及ぶ 山崎一穎
令和元年度全国大学国語国文学会賞の選考経緯並びに授賞業績の紹介 同賞選考委員会委員長
吉海直人
学会賞受賞のことば 高橋麻織
平成三十年度文学・語学賞の決定のお知らせ
会報

第224号 特集号「日本文学研究の楽しさ、広さ、深さ」

論文 松浦理英子『犬身』の射程―クィア、もしくは偽物の犬― 武内佳代
天石屋戸と天孫降臨―アメノウズメとサルタビコ― 吉田修作
特集 日本文学研究の楽しさ、広さ、深さ
座談会「日本文学研究の楽しさ、広さ、深さ」
中西 進・川合康三・野崎 歓
司会 上野 誠
今読むべき1冊の本 庄司達也/仲谷健太郎/津島昭宏
私の卒業論文、私の修士論文 鈴木健一/増田祐希/半藤英明
全国大学国語国文学会賞、受賞してからの歳月 上原作和/畑恵里子
インタビュー「研究発表を終えて」 髙倉明樹子/松田樹/木村愛美
国際日本学の動向 藏中しのぶ・緑川眞知子
マリア・キアラ・ミリオーレ/クリスティーナ・ラフィン/トーマス・マッコーレー/ギータ A・キニ/マシュー・スタブロス
  平成30年度全国大学国語国文学会夏季シンポジウム
A1時代に、国語学・国文学は何をすべきか、大学は何ができるのか
教養としてのAI―夏季大会と概括― 塩沢一平
アンドロイド・AIと人間 増田裕美子
人工知能と文学 石原千秋
会報

第223号

平成30(2018)年11月

論文 『源氏物語』葵巻巻末の和歌表現
―「春や来ぬる」の引歌を中心に―
古田正幸
読書から翻訳へ、読者の自由と翻訳者の葛藤
―『万葉集』の二首の歌の例を通して―
ジュリー・ブロック
特集 平成28年 国語国文学界の動向
近代文学小特集 近世文学における汽水域の発展
論文 延宝・天和期俳諧と白居易諭詩―妖狐趣味をめぐって― 安保博史
手紙の道。遥かなり。
―地方俳壇と物流網が織りなす書簡ネットワーク―
森田雅也
芭蕉の俳文における汽水域―和と漢の注釈を通して― 塚越義幸
『俳諧水伝』から広がる俳諧ネットワーク 早川由美
平成三十年全国大学国語国文学会賞の選考経緯並びに授賞業績の紹介 石原千秋
学会賞受賞のことば 池原陽斉
平成二十九年度文学・語学賞の決定のお知らせ

第222号

平成30(2018)年5月

論文 東山御文庫蔵『七毫源氏』と『光源氏物語抄』 カラーヌワット・タリン
『野分』における「文学」の変容―修養から煩悶へ― 阿部和正
「余裕」なき時代の「徊趣味」
―高浜虚子「斑鳩物語」への一視点―
田部知季
芸者の恋と欲望する語り―芥川龍之介「片恋」論― 金子佳高
古井由吉の「連句的」とは何か―『野川』を中心に― 藤田祐史
中古語における類義語イラフ・コタフの分析
―共起する引用句「~と」に着目して―
辻本桜介
司馬太郎作品の中の大阪方言
―「俄―浪華遊伝―」を中心にみる表現意図―
安井寿枝
特集 平成29年度冬季大会公開講演
日本海を望む詩心
開催趣意と概要 呉羽長
千石喜久と言う詩人―「日本海詩人」を視野に入れつゝ― 上田正行
室生犀星の〈抒情小曲〉―俳句と近代詩― 佐藤伸宏
中世文学小特集 移動往還する文物と中世文学
論文 中世の列叙―世界を表象する知の祝祭― 佐倉由泰
心敬発句考―『芝草句内岩橋上』の『源氏物語』関係句― 伊藤伸江
「月形の箱」をめぐって―浄土宗名越派の「失われたアーク」― 門屋温

第221号

平成29(2017)年12月

論文 「間賜」ふ天宇受売神
―『古事記』「天孫降臨」段の誰何の場面をめぐって―
池田茉莉乃
〝龍のくびの珠〟を求める話
―『竹取物語』求婚難題譚と戒律―
久保堅一
特集 平成29度全国大学国語国文学会夏季大会シンポジウム
テーマ「小さい窓から文化を語る」
実証という名の鎖国主義―夏季大会を終えて― 石原千秋
公開シンポジウム
ら抜き言葉と〈れれる言葉〉の拡大
―日本語母語話者の〈誤用〉問題―
淺川哲也
文学研究にできること
―『文学・語学』編集長の経験と古典文学研究の立場から―
吉井美弥子
対抗文化としてのファンタジー
―谷崎潤一郎『少年』における成長の拒否―
生方智子
中古文学小特集 伝える・伝わる平安文学
論文 歌合における笑い―笑いが伝えるもの― 安井重雄
作者の思いは正しく伝わっているのか
―『蜻蛉日記』起筆部の表現を例として―
妹尾好信
知足院関白藤原忠実が伝えた話
―三人の女性、超子・彰子・寛子をめぐって―
田中宗博
『伊勢物語』武田本再評価 久保木秀夫

第220号

平成29(2017)年9月

論文 宮崎夢柳『芒の一と叢』における女性表象 倉田容子
多変量解析から見る万葉短歌の一般性と特殊性
―巻を単位として―
村田右富実、川野秀一
特集 平成27(2015)年 国語国文学界の動向
上代文学小特集 上代における「神」の定位
論文 『万葉集』の神をめぐって 真下厚
古風土記にみる「山の神」の位相 大館真晴
好去好来歌の神―長歌を中心に― 小田芳寿
平成二十九年全国大学国語国文学会賞の選考理由並びに授賞業績の紹介 山田直巳
学会賞受賞のことば 片龍雨
平成二十八年度文学・語学賞の決定のお知らせ

第219号

平成29(2017)年6月

論文 『諸国百物語』論 ―「髪」の表象を中心に― 塚野晶子
明治期西鶴批評の「機略」
―明治二○年代初頭における西鶴復興現象と批評家内田不知庵―
大貫俊彦
安部公房「赤い繭」論
―「さまよえるユダヤ人」をモチーフとした寓話―
顧琦淵
チェンバレンによる古代の音の英訳
―『古事記』の「ぬなとももゆら」について―
高橋憲子
特集 平成28年度全国大学国語国文学会冬季大会シンポジウム
テーマ「女性作家と『源氏物語』」
〈基調講演〉与謝野晶子の『新訳源氏物語』から『新新訳源氏物語』へ
―「源氏物語礼讃歌」詠作の背景と意義―
伊井春樹
戦後の与謝野源氏と谷崎源氏 ―出版文化史の観点から― 田坂憲二
田辺聖子『新源氏物語』から『霧ふかき宇治の恋』へ
―『源氏物語』の読みの深化について―
呉羽長
千年の時をかける少年少女
―児童書における『源氏物語』の現在―
北村結花
女性作家と『源氏物語』 中周子
国語学小特集 日本語研究と日本文学研究との接点
論文 『大和物語』諸段の解釈をめぐって―日本語学からの貢献― 山口佳紀
中古の引用句を導く感情形容詞述語文と体験話法
―『源氏物語』の例を中心に―
吉田光浩
『玉葉和歌集』の「詞書」の語彙について 若林俊英
文学の「人称」と言語学の「人称」 福沢将樹
文の類型から見た『草枕』『二百十日』の写生文 半藤英明

第218号 創立60周年記念号

平成29(2017)年3月

巻頭言 今後の日本研究―スガタ・ボース氏の講演によせて― 中西進
特集 創立60周年記念大会 平成28年度全国大学国語国文学会夏季大会シンポジウム
シンポジウムテーマ「日本とインド―文明における普遍と固有―」
〈基調講演〉美とホスピタリティ
―インド・日本の生き生きとした交流の歴史―
スガタ・ボース
パネルディスカッションテーマ
「日本とインドを結ぶ―交流の過去・現在・未来―」
日本とインド―日本文学研究の新たな視点― 小川靖彦
『南天竺婆羅門僧正碑并序』の沈黙
―菩提僊那の「阿弥陀浄土」と光明皇太后追善事業―
蔵中しのぶ
日印交流の未来―言語文化の多様性と普遍性― 田辺明生
特集 グローバル化の中の日本語・日本文学―その方法と交流の可能性―
論文 ラブソングロード 辰巳正明
古典的テクストの中の越境と交流―『篁物語』を例に― 陣野英則
『源氏物語』の翻訳と現代語訳の異文化交流 河添房江
ビゲロ―旧蔵『酒呑童子』絵巻の意味するもの 石川透
日本近世文学の可能性―覚書として― 鈴木健一
日本経済小説史は可能か
―『日本永代蔵』から『俺たちバブル入行組(半沢直樹)』『下町ロケット』まで―
染谷智幸
主人公の二種類、あるいは必然と偶然 石原千秋
夏目漱石『文学論』の同時代的意義 佐藤裕子
上演される〈西洋〉とリアリティの更新
―第二次「新思潮」における青年文化の展開―
生方智子
日本語文字体系の中での漢字の機能について
―付:部首排列史との対照―
鈴木功眞
小説の翻訳―テンスの問題を中心に― 小野正弘

第217号

平成28(2016)年12月

論文 侍語り「小一条院東宮退位事件」をめぐって
―『大鏡』「批判性」の主題論的理解―
辻和良
東峰夫「オキナワの少年」論―「オキナワ」内部の差異性― 小河淳寛
「qベキダ」に関する一考察
―~qの否定的評価との関連から―
王慈敏
共通テーマ特集 書物を紡ぐものたち
論文 書物を紡ぐ大伴家持―万葉集巻十七冒頭部歌群をめぐって― 村瀬憲夫
正倉院文書における「廻」字 根来麻子
『竹取物語』「唐人と対面する貴公子」図を読む
―奈良絵本・絵巻の図絵と物語本文との乖離を通して―
曽根誠一
『新古今和歌集』の変容―『明月記』等に見える切継― 田渕句美子
『徒然草寿命院抄』における草稿本と改稿本
―鶴見大学図書館蔵本を手がかりに―
小秋元段
書籍の流通と売価 鈴木俊幸
分岐するテクスト
―「国文学の発生」第四稿の生成過程―
松本博明
書物を紡ぐ人々―吉井勇『流離抄』を中心に― 田坂憲二
『三代名作全集』考
―久保田万太郎、島崎藤村の直筆資料をめぐって―
庄司達也
学術用語集『哲学字彙』改訂と編者書込み本の見出し語について 真田治子

第216号

平成28(2016)年8月

論文 『古事記』における「やつめさす」歌の意義 小野諒巳
藤壺の「御かはり」としての王命婦
―冷泉帝の治世安泰の論理―
大津直子
三島由紀夫「鏡子の家」における現在性―「時代の壁」の解体― 山田夏樹
特集 平成26(2014)年国語国文学界の動向
近代文学小特集 「教材」としての近現代文学
論文 「国語」から「文学」へ―「教材」としての泉鏡花「夜叉が池」― 眞有澄香
文学と「教材」―「キャラメル工場から」が語るもの― 馬場重行
読解における心情把握偏重の力学
―定番教材の批評性を一例として―
高橋龍夫
方法としての〈記憶〉
―村上春樹「午後の最後の芝生」のポストモダニティ―
日高佳紀
教材としての鷺沢萌『ケナリも花、サクラも花』
―異文化コミュニケーションの不/可能性―
康潤伊
平成二十八年全国大学国語国文学会賞の選定理由並びに授賞作の紹介 秋澤亙
学会賞受賞のことば 牧義之
平成二十七年度文学・語学賞の決定のお知らせ

第215号

平成28(2016)年4月

論文 『うつほ物語』における「声振り」を用いた催馬楽引用 山﨑薫
『清輔集』における恋の日常生活詠 芦田耕一
空虚な書斎―『吾輩は猫である』論― 西田将哉
特集 平成27年度全国大学国語国文学会冬季大会シンポジウム
テーマ「道の文学とトポスの成立」
〈基調講演〉日光東照宮と将軍社参 德川恒孝
流浪・巡礼の道―中世東国の物語世界より― 大島由紀夫
『おくのほそ道』の白河前後 佐藤勝明
北條秀司『花魁草』と栃木 田坂憲二
公開シンポジウム「道の文学とトポスの成立」を終えて 安保博史
近世文学小特集 西鶴再考
論文 よくわかる西鶴―『好色五人女』巻三文体分析の試み― 木越治
怒れる小町―西鶴1686 篠原進
「お七」再考―『天和笑委集』と「恋草からげし八百屋物語」― 有働裕
「家中に隠れなき蛇嫌ひ」考―『武家義理物語』と連想的手法― 大久保順子
『好色盛衰記』における〈方法〉と〈視線〉
―二大臣の〈対比的構図〉に着目して―
杉本好伸

第214号

平成27(2015)年12月

論文 光源氏の転機―藤壺との関係性における― 木村祐子
『源氏物語』「朝顔」巻の光源氏 春日美穂
女三の宮の十二人の女房
―『源氏物語』「若菜下」巻の密通をよびおこすもの―
佐藤洋美
看聞日記紙背連歌懐紙の訂正について
―本文異同と式目をめぐる問題―
生田慶穂
文末助詞カナの上接語句と文体差―今昔物語集を資料として― 富岡宏太
特集 平成27年度全国大学国語国文学会夏季大会シンポジウム
テーマ「シルクロードの東と西をむすぶ―文学・歴史・宗教の交流―」
日本近現代におけるシルク・ロード―国際戦略と学術の動き― 鈴木貞美
タヌーヒー著『イスラム帝国夜話』
―初期イスラム社会の世相を切り取る―
森本公誠
玄奘三蔵帰朝後の禅定観の発展 フレデリック・ジラール
東部ユーラシア世界と東アジア世界―日本古代と世界構造― 鈴木靖民
敦煌~長安~奈良―敦煌文学文献のブックロード― 辰巳正明
「シルクロードの東と西をむすぶ―文学・歴史・宗教の交流―」を終えて
―伝と肖像・鑑真和尚と婆羅門僧正菩提僊那―
藏中しのぶ
中世文学小特集 中世和歌から近世和歌へ―継承と断絶―
論文 『明題抄』の一面―為広周辺からの照射― 藏中さやか
後水尾院の初句句割れ表現をめぐって 鈴木健一

第213号

平成27(2015)年8月

論文 『萬葉集』本文校訂に関する一問題
―類聚古集と廣瀬本を中心に―
池原陽斉
『栄花物語』正編研究序説―想定読者という視座― 星山健
「ゆく雲」「うつせみ」「われから」における「婿/養子」法・制度
―「一人娘」たちの「煩悶」―
セン・ラージ・ラキ
倭訓栞の和歌 平井吾門
明治初期の演説における一人称代名詞主語の表現について
―明六社と自由民権運動の演説をもとに―
田口久美子
特集 平成25(2014)年国語国文学界の動向
中古文学小特集 時空を超える平安文学
論文 平安時代の饗宴―「望月の歌」再考― 末松剛
〈研究ノート〉幻の「源氏物語絵巻」をめぐる覚え書き
―在学の絵入り本とその研究―
小嶋菜温子
〈研究ノート〉近世紀行文にあらわれた源氏物語享受一斑
―義経の歌となった光源氏の歌一首をめぐって―
須藤圭
かるたに載って時空を超えた百人一首 吉海直人
サイデンスティッカー英訳『源氏物語』の評価と翻訳の役割 緑川眞知子
シフェール訳『源氏物語』におけるombreの表象
―桐壺更衣と桐壺帝の描写方法―
常田槙子
平成二十七年度全国大学国語国文学会賞の選考経緯並びに受賞業績の紹介 秋澤亙
学会賞受賞のことば 大津直子
平成二十六年度文学・語学賞の決定のお知らせ

第212号

平成27(2015)年4月

特集 平成26年度全国大学国語国文学会冬季大会シンポジウム
テーマ「『北』のものがたり―『北』の思考・心性の北方的なるもの―
神に祀られた藩主―弘前藩四代藩主津軽信政の明と暗― 長谷川成一
北東北と中世文学―中央との関係を中心に― 石黒吉次郎
「北」のものがたり―描かれた北海道― 神谷忠孝
日本仏教史における北の意義―北方地域の開拓と開教― 佐々木馨
境界としての「北」、接点としての「北」 佐倉由泰
上代文学小特集 上代文学における地方と中央
論文 文字言語から観た中央と地方―大宝令以前― 瀬間正之
鄙の力―地方の空間認識と中央と― 飯泉健司
風土記の「視点」―中央と地方のはざまで― 兼岡理恵
高橋虫麻呂の東国関係歌―東国的造型について― 錦織浩文
防人歌における「殿」の諸相 東城敏毅

第211号

平成26(2014)年12月

論文 『源氏物語』における夕霧の成人儀礼
―籠りの時空としての二条東院―
趙暁燕
〈研究ノート〉平塚市隆盛寺蔵 野々口立圃作 ゆふだすき 高梨素子
宮内庁書陵部所蔵『禁裏御会始和歌懐紙』の周辺 辻英子
雑誌『モダン日本』が構築した「モダン」
―雑誌のブランド化と読者戦略―
張ユリ
特集追加 平成24(2012)年度国語国文学界の動向 近代散文
特集 平成26年度全国大学国語国文学会夏季大会シンポジウム
テーマ「太宰治―作品の舞台と風土―」
太宰治―明るい方へ― 太田治子
太宰治「津軽通信」論―〈巫女(かんなぎ)〉の倫理について― 岡村知子
ツーリズムのなかの「富嶽百景」―太宰治と山梨― 滝口明祥
太宰治の「東京」の使い方
―織田作之助の「大阪」を補助線に―
斎藤理生
太宰治と鎌倉
―パネル「作品の舞台と風土」をコーディネートした立場から―
島村輝
国語学小特集 総体としての語彙
論文 語彙研究の総体とその外延 島田泰子
平安時代和歌の語彙と量的構造 冨士池優美
現代語の形成と中央語の伝播
―『新スラヴ日本語辞典』を資料として―
駒走昭二
語彙と語彙論 田中章夫

第210号

平成26(2014)年8月

論文 『伽婢子』と『狗張子』―「天狗」譚を中心に― 塚野晶子
中島敦〈南洋もの〉考―〈南洋〉表象と「作家」イメージ― 杉岡歩美
日本の国語教科書は中国の大学専攻日本語教育においてどのように用いられているのか
―教科書の設問に表れた指導内容の比較分析を中心に―
田中祐輔
特集 平成24(2014)年国語国文学界の動向
中古文学小特集 視覚表象と近現代文学
論文 尾形亀之助の詩画「白い手」の紹介と考察
―〈魚〉が「亜」に辿り着くまで―
岩下祥子
太宰作品が描き出す色彩のスペクトル
―「駆込み訴へ」の鳥の声の問題とともに―
大國眞希
コマに関するこまった話―マンガとはなにか― 棚田輝嘉
「映画」の廃棄と〈私小説〉
―阿部和重「アメリカの夜」における決別の方法―
山田夏樹
平成二十六年度全国大学国語国文学会賞の選考経緯並びに受賞業績の紹介 原國人
受賞のことば 田中圭子

第209号

平成26(2014)年4月

拡大
特集
テーマ 日本文学・日本語学と「教育」
高等学校「国語総合」の教科書を考える
――『万葉集』に関する教材を例として――
梶川信行
学僧の教育――中世の天台宗における学問を中心に―― 渡辺麻里子
江戸期絵草紙による物語体験――頼光物を中心にして―― 加藤康子
教育から見た「文芸教育」論争
――片上伸「文芸教育論」を巡って――
山本康治
往来物にみる教育観
――近世庶民生活におけることばの修得――
郡千寿子

第208号

平成26(2014)年3月

論文 『発心集』慶安版巻四考―説話配列より編者の意図を辿る― 李曼寧
『雨月物語』における係結びの特異性―コソ・ゾの破格の再検討― 藁科勝之
特集 平成25年度全国大学国語国文学会冬季大会シンポジウム
テーマ「日本文学にみる「旅」」
〈基調講演〉円環の思想―旅をめぐって― 中西進
万葉びとの旅は何を発見したか 辰巳正明
何故に旅に―若山牧水の場合― 伊藤一彦
旅の歌 小島ゆかり
シンポジウムを終えて 上野誠
近世文学小特集 東北再考
研究ノート 『御曹子島渡』の伝本について 石川透
論文 『陸奥鵆』考―『おくのほそ道』との関わりから― 深沢了子

第207号

平成25(2013)年11月

論文 古代日本における曹植「洛神賦」受容
―秋田城出土木簡の性格を中心として―
渡辺滋
『源氏物語』「薄雲」巻における太政大臣の死 春日美穂
Self-Helpの明治期翻訳二種に見える訳出の様相
―関係代名詞節を中心に―
八木下孝雄
特集 平成25年度全国大学国語国文学会夏季大会シンポジウム
テーマ「柳田國男と国語国文学―没後五十年を超えて―」
柳田国男の民俗学
―研究課題を提供する柳田国男―
福田アジオ
柳田國男・折口信夫と国文学研究 松本博明
柳田國男・折口信夫の芸能研究
―大いなる共振―
伊藤好英
〈戦慄〉―柳田國男の主題― 持田叙子
〈野知〉の組織者/郷土(オーラルアイデンティティー)の発見者
―パネルディスカッション「柳田國男と国語国文学」を了えて―
山田直巳
中世文学小特集 文学生成のあらたな場―軍記・説話・伝承―
論文 『法然上人行状絵図』と中世往生伝
―「十方衆生記莂往生伝」としての「勅修御伝」―
谷山俊英
古活字本『保元物語』編者考
―『壒囊抄』を用いた評論群を中心に―
阿部亮太
心敬と慈円和歌
―その受容と変奏―
伊藤伸江
一休宗純『自戒集』の語彙とその比喩するもの
―堺布教の問題を中心に―
矢内一磨
島原一揆と使者
―中世軍記の種子と終焉と―
武田昌憲

第206号

平成25(2013)年7月

論文 防人歌における「父母思慕の歌」の発想基盤 東城敏毅
美妙の〈翻訳〉
――「骨は独逸肉は美妙/花の茨、茨の花」の試み――
大橋崇行
萩原朔太郎『月に吠える』発行の経緯に関する考察
――内閣、削除、作者の誤認――
牧義之
「声」の転用―
―夏丏尊による『支那游記』抄訳の問題系――
顔淑蘭
朧化される独白――太宰治「燈籠」論―― 平浩一
特集 平成23(2011)年国語国文学界の動向
中古文学小特集 古筆文献学から拓く王朝文学
論文 古筆学的見地による「香紙切」の配列再考 高城弘一
「青表紙本」が揺らいだ後
――これからの源氏物語本文研究――
大内英範
江戸前期の和文古典学の成立と書画の美
――古筆文献学に寄せて――
高橋亨
平成二十五年全国大学国語国文学会賞の選考経緯並びに受賞業績の紹介 上野誠
学会賞受賞のことば 野網摩利子

第205号

平成25(2013)年3月

論文 『古事記』仁徳天皇条の「三色に変る奇しき虫」 山﨑かおり
高橋虫麻呂の登高歌
―「筑波山に登れる歌」をめぐって―
森淳
文芸批評家、内田不知庵の「出発」
―明治二〇年代初頭の批評言説と批評第一作「山田美妙大人の小説」をめぐって―
大貫俊彦
夏目漱石の進化論
―ダーウィンの進化論と「意識推移の原則」―
千田実
明治大正期、女教師の肖像
―三ヶ島葭子の職場詠を例として―
高橋美織
特集 平成24年度全国大学国語国文学会冬季大会シンポジウム
テーマ「継承と断絶―創造のための―」
尾張徳川家はどのように文化を継承してきたか 四辻秀紀
出版の近代化と企画の継承
―『新編日本古典文学全集』編集者は見た―
佐山辰夫
『好色一代男』の検閲をめぐって
―明治・大正期を中心に―
浅岡邦雄
「仮名遣意見」と『“文学少女”』シリーズ
―シンポジウム「継承と断絶―創造のための―」に寄せて―
酒井敏
上代文学小特集 響き合う学問―上代文学の宇宙ユニヴァース
論文 王の宇宙―倭国王から天皇への文学史的な憶測― 辰巳正明
『日本霊異記』を生み出した「語」学と「文」学 河野貴美子
『古事記伝』の記述方法―空間性・視覚性に訴える― 山下久夫

第204号

平成24(2012)年11月

論文 『源氏物語』「澪標」巻の譲国と準拠
―致仕大臣の招聘と光源氏の政治構想―
笹川勲
特集 平成24年度全国大学国語国文学会夏季大会シンポジウム
テーマ「グローバル化の中の日本文学
―「魂の記憶」と異国とモダニズムをめぐって―」
〈基調講演〉魂の記憶 中西進
上代文学のモダニズム―テクストとコンテクストにみる「庭園」― 城崎陽子
唐物をめぐる文化史―『源氏物語』の和漢の位相― 河添房江
名所としての中国―「西湖」を中心に― 堀川貴司
『源氏物語』を「現代」に移植する
―〈旧訳〉から〈新訳〉へ 谷崎源氏転換プロセス―
大津直子
小特集 うたと物語
論文 藤原定家と『源氏物語』―宇治十帖の摂取― 五月女肇志
「蝶」の行方―樋口一葉における歌と物語― 後藤幸良
高度成長期にうたうこと―同人詩誌『舟唄』論― 鈴木貴宇

第203号

平成24(2012)年7月

論文 宗祇注の一形成過程―『源氏物語不審抄出』を通して― 伊永好見
坪内逍遥の小説論における「妙想」概念の位相 清水徹
「洋杖(ステツキ)」と「傘」―『彼岸過迄』論― 井内美由起
特集 平成22(2010)年国語国文学界の動向
国語学特集 日本語(国語)研究と国語教育の狭間で
論文 上代散文の文体について―和漢混淆文前史― 小谷博泰
基本となる文型の定着から 宮腰賢
語彙から入門する古典教育
―『伊勢物語』の「ゐる」の意味分析を例として―
田和真紀子
日本語研究と国語科教育の連携―日本語史研究の立場から― 辛島美絵
平成二十四年全国大学国語国文学会賞の選考経緯並びに受賞業績の紹介 上野誠
受賞のことば 畑恵理子

第202号

平成24(2012)年3月

論文 『萬葉集』の「風流士」―訓点史の視点から― 池原陽斉
『源氏物語』の被け物
―「若菜上」巻「女の装束に細長添へて」の表現を中心に―
畠山第二郎
森田草平『輪廻』伏字表記考
―戦前期検閲作品の差別用語問題―
牧義之
目的なき機械の射程―稲垣足穂『うすい街』と未来派建築― 高木彬
特集 平成23年度全国大学国語国文学会冬季大会シンポジウム
テーマ「キリスト教と近代文学」
芥川龍之介〈キリシタンもの〉の水脈 松本常彦
大友宗麟とキリスト教 八木直樹
遠藤周作『王の挽歌』論―キリシタン文学の可能性― 長濵拓磨
近代文学における切支丹文学という領域とその臨界
―芥川龍之介「神神の微笑」と遠藤周作「神々と神と」を視点に―
宮坂覺
近代特集 翻訳の詩学
論文 『源氏物語』現代語訳における和歌の翻訳
―与謝野晶子から田辺聖子へ―
中周子
『アカギ叢書』と島村抱月「復活」
―大正初期の翻訳の受容について―
甘露純規
郁達夫と日本の初期プロレタリア文学
―シンクレア『排金芸術』翻訳を通して―
大東和重
無法の「法」
―映画『君よ憤怒の河を渉れ』の中国語版について―
孫軍悦
話法の英訳についての断章
―〈自由間接話法〉から〈自由直接話法〉へ―
緑川真知子

第201号

平成23(2011)年11月

論文 『源氏物語』真木柱巻の語りの仕組み
―後日譚の意義について―
牧野裕子
永治二年以後の清輔本古今集逸文―勘物と歌学書― 舟見一哉
『太平記』の擱筆理由―細川頼之の管領就任記事の位置付け― 和田琢磨
芭蕉「清水」考―雑の言葉と季語と― 野村亞住
新聞小説『春』における挿絵の機能―名取春仙のリアリズム― ホルカ・イリナ
特集 平成21(2009)年国語国文学界の動向
特集 平成23年度全国大学国語国文学会夏季大会シンポジウム
テーマ「近代文学を問う―〈古典の継承〉と変革―」
〈モダニズム〉と〈日本古典〉のゆきあい
―堀辰雄から北方モダニズムへ―
竹内清己
正統と異端の転覆―鏡花における古典摂取の方法と精神― 鈴木啓子
〈古典回帰〉再考―谷崎潤一郎「蘆刈」と歴史叙述― 日高佳紀
芥川龍之介「羅生門」の「下人」
―大塚保治=西洋の「知」の受容としての“Sentimentalism”―
庄司達也
鴎外文学のアクチュアリティ
―あるいは、〈模倣〉と〈創造〉、その抗争様態をめぐって―
大石直記

第200号

平成23(2011)年7月

論文 歌題集成書『明題古今抄』の伝本・構成とその資料的価値 藏中さやか
構造としての「成人」―『銀河鉄道の夜』論― 大木しおり
200号記念特集 いま、日本文学史、日本語史はどのように可能か
論文 古代日本人の時間意識―古代文学表現史論の構想のために― 多田一臣
『国文学全史 平安朝篇』を超えて
―『源氏物語』の文学史記述を中心に―
仁平道明
リテラシーの動態を捉える文学史は可能か 佐倉由泰
草双紙研究の可能性―化物を題材として― アダム・
カバット
「昭和文学史」という窮屈な枠組み
―「文学」を論ずる「前提」としての
島村輝
日本語史はどのように可能か 安田尚道
利子と文学史―文学は進化するだろうか― 石原千秋
国語史研究の可能性 小野正弘
第六回全国大学国語国文学会賞選考経過および選考理由 三角洋一
受賞のことば 矢内一磨

第199号

平成23(2011)年3月

論文 『和泉式部日記』の服飾表現―帥宮の「出だし袿」を中心として― 渡辺開紀
女たちのネットワーク―『明暗』論 伊藤かおり
副詞「なにげに」の意味・用法―その多様性をめぐって― 中川裕治
特集 平成22年度全国大学国語国文学会冬季大会シンポジウム
テーマ「〈歌〉のちから」
好色と幽玄―〈歌〉のちからについて 中西進
〈歌謡(うた)〉のちから―『梁塵秘抄』今様の声と言葉と― 馬場光子
歌の命と力 安森敏隆
声明にみる声の力 大内典
小特集 文学と絵画の接点
論文 飾りとしての文学―肖像画における文学の可視化― 入口敦
抱一と其角―「吉原月次風俗図」をめぐって― 井田太郎
『扇の草子』の再検討
―文化・文学・絵画を横断する新たな視覚文化―
安原眞琴

第198号

平成22(2010)年11月

論文 少年少女の「たけくらべ」―児童文学としての樋口一葉― 笹尾佳代
小特集 書誌学研究の可能性
論文 擬定家本私家集をめぐって 小林一彦
尾州家本源氏物語の書誌学的再考察 佐々木孝浩
特集 平成22年度全国大学国語国文学会夏季大会シンポジウム
テーマ「日本文学における補完の関係」
日本文学における自覚的「補完」―国文学者の肖像写真― 上野誠
表現の補完―日本文学と中国古典漢詩をめぐる断章― 本間洋一
世界の中の芥川龍之介 関口安義
日本の短詩形文学と外国の短詩形文学の関係
~和歌と英米文学における短詩の叙情詩の場合~
ニコラス・J・ティール
第五回全国大学国語国文学会賞選考経過および選考理由 三角洋一
受賞のことば 星山健

第197号

平成22(2010)年7月

論文 大江健三郎初期の「思い出」をめぐる言説
―《玉音》表象と戦後民主主義アイデンティティーの形成―
北山敏秀
特集 平成20(2008)年国語国文学界の動向
小特集 私家集
論文 重之女集とその周縁 武田早苗
堯孝筆日次家集断簡 久保木秀夫

第196号

平成22(2010)年3月

論文 「枯れゆく」宇治の大君
―『源氏物語』総角巻の求婚拒否と『白氏文集』「婦人苦」―
鈴木早苗
二つの谷崎源氏
―國學院大學蔵『潤一郎新訳 源氏物語』草稿より見る一考察―
大津直子
「に」受身文と「によって」受身文の成立条件 佐藤友哉
特集 平成21年度全国大学国語国文学会冬季大会シンポジウム
テーマ「日本語はどこへ行くのか―グローバル化の荒波の中で―」
日本語から世界に向かう
―『米欧回覧実記』と明治初期の啓蒙主義―
ロバート・キャンベル
日本語の未来 飛田良文
言葉は生きている
―水村美苗『日本語が亡びるとき』をめぐって―
勝原晴希
教科「国語」成立史断片 原國人
小特集 歌木簡
論文 「歌木簡」の射程 乾善彦
難波津歌の伝―いわゆる安積山木簡から考える― 上野誠
日本語韻文書記についてのモデル論構想 村田右富美

第195号

平成21(2009)年11月

論文 『本朝二十不孝』と「家」―巻二の四・長男を圧殺した「孝」― 有働裕
特集1 平成21年度全国大学国語国文学会夏季大会シンポジウム
テーマ「明治の言葉・文学―伝統と革新をめぐって―」
志賀直哉が読んだ明治の文学―その受容と影響をめぐる考察― 宮越勉
硯友社の編集室から―「紅子戯語」の世界― 木谷喜美枝
空間の言葉―『舞姫』を視座として― 小泉浩一郎
「サビシサ」の副次的意味(connotation) 今野真二
文学の境界線 石原千秋
特集2 平成19(2007)年国語国文学会の動向
第四回全国大学国語国文学会賞選考経過および選考理由 神野藤昭夫
受賞のことば 永田英理

第194号

平成21(2009)年1月

論文 青来有一「石」論―なぜ知的障害者を語り手にしたのか― 河内重雄
特集 平成19(2007)年国語国文学界の動向

第193号

平成21(2009)年3月

論文 太宰治『走れメロス』論―明るさに胚胎する謙りを中心に 洪明嬉
特集 平成20年度全国大学国語国文学会冬季大会シンポジウム
第一部テーマ「源氏物語」
若紫を膝枕させる光源氏 増田繁夫
須磨・明石の諸問題 吉海直人
明石の君の和歌 高野晴代
源氏の霊・夢―須磨・明石の暴風雨と故院の霊― 藤本勝義
明石一族と唐物 河添房江
第二部テーマ「源氏物語研究の現状と展望」
源氏物語研究の現状と展望 高木和子
『源氏物語』とその同時代文学における「引用」の再検討 陣野英則
「紫のゆかり」とよそ者の思考 安藤徹
『源氏物語』の注釈的課題と和歌
―「源氏物語研究の現状と展望」によせて―
今井上

第192号

平成20(2008)年11月

論文 『古事記』における宇遅能和紀郎子について 金澤和美
特集 平成20年度全国大学国語国文学会夏季大会シンポジウム
テーマ「日本語・日本文学研究―これからの百年」
国文学の将来を思う 秋山虔
近代国文学成立の光芒に学ぶ―新たな〈学〉への希望のために 神野藤昭夫
日本語・日本文学研究と国際性の問題 辻英子
三つの選択肢? 山田有策
人間学としての日本文学研究 辰巳正明
第三回全国大学国語国文学会賞選考経過および選考理由 神野藤昭夫
受賞のことば 小川靖彦

第191号

平成20(2008)年7月

論文 題詠による〈自己表現〉の試行
―明治四〇年代、根岸派の歌会に注目して―
松澤俊二
「もてあそぶ」の変遷 半藤英明
特集1 平成19年度全国大学冬季大会シンポジウム
テーマ「『北』の再発見」
再考・文学と民俗学のあいだ 赤坂憲雄
「北」の再発見―発見から構築へ― 須藤宏明
『北』の再発見 神谷忠孝
「北」の再発見 岡井隆
「北」の再発見―パネルディスカッションを終えて― 錦仁
特集2 平成17(2005)年 18(2006)年国語国文学界の動向

第190号

平成20(2008)年3月

論文 「藤裏葉」巻論
―「人にはことなる」内大臣の対光源氏意識の変化
星山健
新資料による前島密の漢字廃止建白書の再検討 町泉寿郎
特集 平成17(2005)年18(2006)年国語国文学界の動向

第189号

平成19(2007)年11月

論文 加護に匹敵する継子の〈力〉
―貴種流離譚から『落窪物語』へ―
畑恵理子
頬杖をつく秋好中宮
―『源氏物語』「澪標」巻を起点として―
太田敦子
『源氏物語』「宿木」巻という転換点
―朱雀院の血脈の問題化―
有馬義貴
特集 平成19年度全国大学国語国文学会夏季大会シンポジウム
テーマ「これからの文学・語学研究―近代詩歌をめぐって」
詠むと読むと 一詩徒の場合 高橋睦郎
これからの文学研究をめぐって―近代詩歌をめぐって
―シンポジウムでの発言を通して―
今西幹一
これからの文学・語学研究―近代詩歌をめぐって 三枝昻之
これからの文学・語学研究―近代詩歌をめぐって
―「地域」と「結社」の立場から―
能村研三
(コーディネーター) 神作光一

第188号

平成19(2007)年7月

論文 『伊勢物語』二十三段の位相 宮谷聡美
『源氏物語』における歌語の重層性―玉鬘の「根」と官能性― 中西智子
浮舟の〈幼さ〉〈若さ〉―他者との関係構造から― 三村友希
平忠盛家の薫物と「香之書」 田中圭子
「白峯」に見る「和」―「隔生即応」を強いる西行― 空井伸一
なぜ「棒引仮名遣い」は消失したか
―藤岡勝二の言語思想の変遷を辿りながら―
柿木重宜
『細雪』の用語に関する一考察
―感動詞から見る四姉妹の特徴―
安井寿枝
第二回全国大学国語国文学会賞選考経過 宮崎莊平
受賞のことば 上原作和

第187号

平成19(2007)年3月

論文 『伊勢物語』二十三段考
―「けこのうつはものにもりける」の解釈と和歌の役割―
早乙女利光
洒落本・滑稽本の描写法―文芸と話芸― 本田康雄
『こがね蟲』から『鮫』へ
―金子光晴の動植物語彙使用と〈写実的象徴主義〉―
中村誠
女子用往来物における漢語使用について 永井悦子
記念大会 全国大学国語国文学会五十周年記念大会〈2006冬〉
テーマ「地域からみる日本のことばと文学」
五十周年記念大会〈2006冬〉開催報告 北川和秀
五十周年記念事業報告 記念事業実行委員会

第186号

平成19(2007)年3月

全国大学国語国文学会〈五十周年記念大会2006夏〉
記念式典 皇太子殿下のおことば
来賓祝辞
文部科学大臣 小坂憲次
文部科学省研究振興局長 清水潔
日本学術振興会理事長 小野元之
日本演劇協会会長 河竹登志夫
式辞
全国大学国語国文学会会長 中西進
記念講演 江戸時代の写本の可能性
ケンブリッジ大学東洋学部教授 ピーター・コーニッキー
記念大会 全国大学国語国文学会五十周年記念大会 2006夏
テーマ「変動するテクスト―読む・書く・語る」
言葉の内にあるものを読む 山口明穂
解釈共同体の変容―源氏物語の「応仁の乱」― 三田村雅子
実録の変容―「難波戦記物」を題材に― 高橋圭一
詠む/書く/語る―初期一葉小説の展開― 関礼子
(司会) 佐伯孝弘・高野晴代
全国大学国語国文学会五十周年記念大会〈2006夏〉開催報告 岩下武彦
全国大学国語国文学会五十周年記念大会 2005冬
テーマ「瀬戸内海言語文化」
瞑想風に 中西進
南海の崇徳院 佐藤恒雄
井伏鱒二を中心に 槇林滉二
(総合司会) 関口安義
論文 『光源氏物語抄』から『河海抄』へ―注の継承と流通― 新美哲彦
小林秀雄『近代絵画』論
―〈ゴッホ〉と〈ゴーガン〉の成立をめぐって―
鈴木美穂
庄野潤三「静物」試論 呉順瑛
第一回全国大学国語国文学会賞選考経過 飛田良文
受賞のことば 津田眞弓

第185号(創立50周年記念号)

平成18(2006)年6月

学会の未来へ向けて
〈学会と研究〉文学・語学研究の目的と方法
座談会 学会五十年の歩みから 中西進
山田昭全
関口安義
前田富祺
角洋一(司会)
大石泰夫(司会)
分野別 上代文学―文学研究と学会― 大石泰夫
中古文学―言葉、文化そして想像力 川村裕子
中世文学―原点回帰― 村上學
近世文学―座談会を読んでの雑感― 谷脇理史
日本語学―研究の動向と問題点― 飛田良文
〈学会と教育〉
高等教育における国語・国文学(日本語・日本文学)教育の現状と問題点
全国大学学生意識調査報告 志水義夫
大学における現状と問題点
(妹尾好信・鈴木武晴・村田右富実・半藤英明・剣持武彦・真下厚・原國人・芋生裕信・田坂憲二・平井修成・横倉長恒・武田昌憲)
〈学会と社会〉
国際化の中での日本語・日本文学研究
日本文学における東アジアの文学
総論 日本文学と東アジア文化圏 金原理
各論 上代 漢字文献主義からの脱却 辰巳正明
中古 王朝漢詩と海彼―東アジアの漢詩をめぐる臆説― 本間洋一
中世 治世の音、亡国の音―中世文学の中の中国小論 中川博夫
近世 芭蕉俳諧を取り巻く中国古典―禅林からの流れ― 塚越義幸
近代 日本近代文学とアジア―一つの論理的前提をめぐって― 小泉浩一郎
海外における日本語・日本文学
東アジア編 中国における日本語・日本文学 楊英華
韓国における日本語・日本文学―方法としての東アジア― 王淑英
台湾における日本文学 陳明姿
欧米編 ヨーロッパにおける日本古典文学研究 フィリップ・ハリス
ヨーロッパにおける近代文学研究の歩み ジョルジュ・アミトラノ
翻訳から評論へ―アメリカから見た日本文学研究五十年間の過程― エドワーズ・ケイメンズ
西洋における日本語学の概略―その最先端の研究― ジョン・ベンテリー
欧米における古典日本研究の流れ
―翻訳とアンソロジー―
緑川真知子

第184号

平成18(2006)年3月

論文 紅の涙と墨染の衣―『源氏物語』総角巻の描写をめぐって 森田直美
金子光晴における〈腐臭〉と〈腐爛〉
―「大腐爛頌」「秋の女」を中心に―
中村誠
昭和後期における浦島伝説の展開
―メディアの視点から見る伝説の変容―
林晃平
特集 平成16年国語国文学界の動向

第183号

平成18(2006)年1月

論文 『薫集類抄』園林文庫旧蔵恩頼堂文庫本の研究 田中圭子
光源氏と左大臣家―葵の上死後における手習歌の意義― 嘉陽安之
『藤河百首』の再検討 五月女肇志
三遊亭円朝『怪談乳房榎』の構想
―『記』『紀』の受容と『奇疾便覧』の援用
壬生幸子
白秋の歌謡と七七七五型 佐々木充
記念大会 全国大学国語国文学会〈五十周年記念大会 2005夏〉
テーマ「書写・印刷・電子テクスト―日本からメディアの世界的変革を考える―」
全国大学国語国文学会シンポジウム印象記 甘露純規

第182号

平成17(2005)年7月

論文 源氏物語の別本の物語世界―伝国冬本少女巻を中心に 越野優子
絵の時間と物語の時間
―近世初期版本における挿絵の受容について―
南陽子
テクスト化される階層
―横光利一「朦朧とした風」、及び「七階の運動」を巡って―
中川智寛
吉井勇年譜考証再論(補遺)
―沛蕃社と祗園名歌誕生まで―
松原伝冶
特集 平成16年度全国大学国語国文学会冬季大会
テーマ「九州―海彼への視線」
海彼への視線 中西進
天平万葉と国境意識―文学的トポスとしての対馬― 東茂美
ヨーロッパに伝わった“能”と不干ハビアン 小林千草
筑紫長崎行脚の夢
―元禄十一年の支考『梟日記』の旅をめぐって―
堀切実
「明星」から海彼の國へ―杢太郎・白秋・そして啄木― 安森敏隆

第181号

平成17(2005)年3月

論文 宇遅能和紀郎子の歌謡をめぐって―度守首との関係― 金澤和美
源氏物語〈大宮〉考―弘徽殿女御の場合― 土居奈生子
『源氏物語』続編の冷泉院―薫との対比構図― 髙野浩
「切字」機能考 藤原マリ子
並立助詞「と」と「や」の構文上の相違について 半藤英明
特集 平成15年国語国文学界の動向

第180号

平成16(2004)年10月

論文 赤猪子物語の展開―『古事記』における時間意識をめぐって― 小林真美
芭蕉の時間意識―発句の表現意識をめぐって― 髙柳克弘
尾崎紅葉『風流京人形』論―改稿をめぐって― 高橋茂美
特集 平成16年度全国大学国語国文学会夏季大会シンポジウム
第一部テーマ「文学力をつける―文学教育の現場から―」
第二部テーマ「大学における人文学研究をいかに守るか」
「日本語・日本文化を守ること」こそが国際化 津本信博
哀悼 市古貞次先生

第179号

平成16(2004)年8月

論文 「垂仁紀」本牟智和気説話の構想
―部局設置記事と物語との関係から―
田中智樹
袖に扱入れつ染まば染むとも
―『万葉集』巻十九「詠霍公鳥并藤花一首歌」を中心に―
島村良江
女君の人物描写に見る『石清水物語』の救済の構図 井真弓
リチャード・ゴードン・スミスの日本滞在日記と昔話 伊井春樹
特集 平成15年度全国大学国語国文学会冬季大会シンポジウム
テーマ「海外における源氏物語の世界 翻訳と研究」 海野圭介

第178号

平成16(2004)年3月

論文 「衣」の和歌表現史 百留恵美子
「コソ」「ゾ」による係り結びと交替する副詞「マコトニ」について―原拠本『平家物語』と『天草版平家物語』の比較を手がかりに― 中川祐治
特集 平成14年国語国文学界の動向

第177号

平成15(2003)年10月

論文 タイラー訳『源氏物語』における呼称翻訳の機能 緑川眞知子
武者小路実篤と魯迅―戯曲『ある青年の夢』をめぐって― 楊英華
馬琴の読本に見られる「然」が後続する漢字音 倉田靜佳
特集 平成15年度全国大学国語国文学会夏季大会シンポジウム
テーマ「歌ことばの源流と展開」
日本の伝統と詩の言葉について 辻井喬
歌ことばの源流 佐藤武義
歌ことばの展開 山口仲美
歌ことばの展開―歌ことばの現代― 安森敏隆
(司会) 菱川善夫

第176号

平成15(2003)年5月

論文 『剪燈新話』の「人鬼交歓譚」をめぐって
―金鰲新話・仮名草子・雨月物語の比較―
趙賢姫
オノマトペの語義変化
―明治期の「うっとり」「うっかり」を中心に―
中里理子
森鷗外「雁」における外来語―使用実態と特徴― 杉本雅子
色彩表現と俳諧―「色立」の手法の転用をめぐって― 永田英理
特集 平成14年度全国大学国語国文学会冬季大会シンポジウム
テーマ「今なぜ漱石か―帰朝百年―」
漱石―佐幕派的に―through his stay in London― 平岡敏夫
日露戦争以後の日本 半藤一利
(コーディネータ) 清田文武

第175号

平成15(2003)年2月

論文 「張良一卷の書」のこと―『塵荊抄』における受容とその変容― 松原一義
室町末期から江戸初期における主格表示「ガ」の活動領域拡大の様相―『天草版平家物語』と『大蔵虎明本狂言』との比較― 山田昌裕
特集 平成13年国語国文学界の動向

第174号

平成14(2002)年9月

特集 平成14年度全国大学国語国文学会夏季大会シンポジウム
テーマ「演劇の東と西―日本の伝統演劇とシェイクスピア―」
能とシェイクスピア―世界の文化の調和と融合を求めて 上田(宗方)邦義
パネルディスカッション 上田(宗方)邦義
  田口和夫
  鳥越文蔵
(司会) 岡田恒雄
論文 噺本におけるハナシテの存在―安永期作品を中心に― 鈴木久美
式亭三馬作『田舎芝居忠臣蔵』について
―『田舎芝居』の系譜―
吉丸雄哉

第173号

平成14(2002)年7月

特集 平成13年度国語国文学会冬季大会シンポジウム
公開講演 テーマ「万葉集を世界にひらく」
翁の発生―中国江南の戯劇から― 廣田律子
声の歌と『万葉集』 真下厚
兄と妹の恋 辰巳正明
大学院生によるパネルディスカッション
テーマ「国文学研究の未来―古代文学を中心として―」
国文学研究の未来―古代文学を中心として― 兼岡理恵
『古事記』研究の現在 植田麦
『万葉集』を東アジア文学としてとらえるために
―一詩人高橋虫麻呂から―
西地貴子
『風土記』研究の現在と未来 横山佳永子
(総合司会) 宮崎莊平
(司会) 大館真晴
論文 人麻呂の殯宮挽歌の場 菊地義裕

第172号

平成14(2002)年3月

特集 平成12年国語国文学界の動向
論文 『伊勢物語』第六十七段・五十段卑見
―「誤写論」の轍とわかれて―
金井利浩

第171号

平成13(2001)年11月

特集 平成13年度全国大学国語国文学会夏季大会シンポジウム
テーマ「情報技術は文学研究をいかに変えるか」
「電子図書館と文学研究」 長尾真
[報告1]古典文学の情報検索と今後のあり方
―源氏物語データベースを中心に―
伊井春樹
[報告2]コンピュータによる文学語学研究にできること
―古典語の「内省」を求めて―
近藤泰弘
[報告3]想像の図書館―近代文献データベースの試み― 谷川恵一
[報告4] 秦恒平
論文 万葉集研究におけるコンピュータ利用の一側面
―万葉短歌の字余りを中心に―
村田右富実

第170号

平成13(2001)年9月

論文 『更級日記』の終末―最終歌の表象をめぐって― 小谷野純一
詩集『あこがれ』に関する一考察―詩形とリズムをめぐって― 高淑玲
『続日本紀』二~四番歌の歌唱順序について
―天平十五年五月五日の宴―
藤原享和
「天茄」の正体 赤羽学
「今鏡」の特色を考える 河北騰
『おくのほそ道』中尾本の芭蕉自筆説の検討
―『芭蕉全図譜』所収作品三一〇点の仮名遣いとの比較調査から―
藤原マリ子

第169号

平成13(2001)年3月

特集 平成11年国語国文学界の動向
論文 太宰治における日記体小説―『正義と微笑』をめぐって― 萬所志保
観世音菩薩普門品の文学 廣田哲通

第168号

平成12(2000)年11月

学会誌編集の今後に向けて
「文学・語学」編集委員長 神作光一
特集 平成12年度全国大学国語国文学会春季大会シンポジウム
テーマ「変革期を迎えた大学と国語国文学研究」
国語国文学研究に何を求めるか 有馬朗人
パネルディスカッション 井出祥子
  小森陽一
  仁平道明
(司会) 井上英明
誌上参加(秋澤亙・上安広治・河添房江・浜口俊裕・原由来恵・吉海直人)

第167号

平成12(2000)年5月

講演 天平二年筑紫の文雅 大久保廣行
今世紀顕著な森鷗外ブーム 長谷川泉
日本語の構造と時枝詞辞論―その情緒性について― 重見一行
異国で読んだ「羅生門」
―黒沢明、ドストエフスキー、〈リストラ〉―
宮坂覺
論文 朝顔巻末の「みつの瀬」をめぐって―藤壺追慕と罪の救済― 金裕千
志賀直哉と生母銀―母をめぐる美とエロスの風景― 富澤成實

第166号

平成12(2000)年3月

論文 七夕伝承と人麻呂歌集七夕歌群
―天武朝の天文知識を前提として―
渡瀬昌忠
ふること・漢文伝・物語―『はこやのとじ』再考― 神野藤昭夫
東国文学史稿(一) 浅見和彦
「其面影」論 滝藤満義
「健康」の語源をめぐって 荒川清秀

第165号

平成11(1999)年10月

特集 平成10年国語国文学界の展望(Ⅱ)
論文 「うたかたの記」再考―二重性の世界― 佐々木充
『西洋聞見録』の振り仮名 木村秀次

第164号

平成11(1999)年9月

学会の未来に向けて
代表理事 中西進
特集 平成10年国語国文学界の展望(Ⅰ)
論文 五十川了庵の『太平記』刊行
―慶長七年刊古活字本を中心に―
小秋元段

第163号

平成11(1999)年5月

講演 物語の時代・小説の時代 剣持武彦
中世音楽説話の魅力―「文机談」とその周辺― 岩佐美代子
中世文学に現れた天空の軍勢 長谷川端
役者絵と演劇研究―上方の場合― 松平進
論文 冷泉家本『百人秀歌』の本文について 吉海直人
江戸語における連語「そうにする」の機能 土岐留美江

第162号

平成11(1999)年3月

論文 泣血哀慟歌の冒頭 曽倉岑
紫式部集の和歌解釈―伝記資料として読む前に― 工藤重矩
平家物語「卒塔婆流」の成立
―延慶本作者が宝物集に依って創作した―
山田昭全
『続深川集』の検討 田中善信
漱石伝序説―〈薄暗い出生〉― 相原和邦
外来語の受容融合の一面 佐藤武義

第161号

平成10(1998)年10月

特集 平成9年国語国文学界の展望(Ⅱ)
論文 ト(甲類)考―時点を表わす古語― 政治
明治二十五年の子規俳句と梅室発句 柴田奈美
西鶴『椀久一世の物語』の出版事情―書肆森田庄太郎の関与― 羽生紀子

第160号

平成10(1998)年9月

特集 平成9年国語国文学界の展望(Ⅰ)
論文 『大鏡』の栄華到達論理―万寿二年の栄華について― 菊地真
芥川龍之介『馬の脚』の素材 林嵐

第159号

平成10(1998)年5月

講演 日本語研究における方言 徳川宗賢
『古事記』国譲の神話―国譲要求の論理― 寺川眞知夫
大英図書館で目を醒した「眠れる森の美女」 井上英明
論文 国語史資料としてみた渋川版御伽草子
―『横笛滝口草子』を例として―
今野真二
河竹黙阿弥の講談脚色―年表と考察― 吉田弥生
漂流記に関する試論―文学ジャンルの問題として― 石上敏
『中務内侍日記』の文章
―中世鎌倉和文における非擬古的要素の提示―
鈴木裕史

第158号

平成10(1998)年3月

論文 『越前国風土記』原逸文論 中村啓信
他界の影―光源氏のことなど― 高橋文二
中世の私家集について 井上宗雄
役者評判記本文に見られた特異な表記について 原道生
鷗外伝記をめぐる一、二の問題―西周邸出奔事件の位相― 小泉浩一郎
アクセント資料集利用の問題点 秋永一枝

第157号

平成9(1997)年11月

特集 平成8年国語国文学界の展望(Ⅱ)
論文 『奥の細道』の「片雲の風にさそはれて」の解釈 赤羽学

第156号

平成9(1997)年10月

特集 平成8年国語国文学界の展望(Ⅰ)
論文 和歌と漢詩の出会い
―『新撰万葉集』における「あやめ草」の「菖蒲」をめぐって―
呉衛峰
『大鏡』の歴史評価―安和の変について― 菊地真

第155号

平成9(1997)年5月

講演 森鷗外の史傳―評價の試み―
―「研究」と「批評」との緊張關係に就いて―
小堀桂一郎
女歌(おんなうた)の意味するもの 青木生子
鹿の歌と鷲の神話―シャーマン・エコー― 山口博
論文 人麿集の本文とその成立について―第一類本を中心に― 島田良二
病跡学・表現精神病理学と文学研究―萩原朔太郎を例として― 林美朗
現代日本語における動詞の意志性について 小林茂之

第154号

平成9(1997)年3月

論文 柿本人麻呂の現在―文字の歌の始め― 稲岡耕二
宗祇越路の旅を考える 金子金治郎
自主規制とカムフラージュ
―『諸艶大鑑』首章の一節を中心に―
谷脇理史
訓点語彙の歴史的変遷の一側面
―「アナヅル」「ミダレガハシ」「ウツクシム」「ノムド」など―
築島裕

第153号

平成8(1996)年12月

特集 平成7年国語国文学界の展望(Ⅱ)

第152号

平成8(1996)年10月

特集 平成7年国語国文学界の展望(Ⅰ)
論文 近世の角筆文献研究の課題
―(坤)庄内方言の角筆文献の解明と方言史の開拓―
小林芳規
年立と系図から見た『狭衣物語』の人物関係
―故院・故先帝・皇太后について―
田中佐代子

第151号

平成8(1996)年6月

講演 近世の角筆文献研究の課題
―(乾)高野長英獄中角筆詩文の解読と研究上の意義―
小林芳規
歌語りと打聞き 雨海博洋
言葉のルーツとゆれ 長尾勇
源氏物語と漢文学 今井源衛
論文 ブラジルにおける日本文学の受容
―主として概論・通史について―
福田秀一
當世之假名使 今野真二
形容詞連用形による連用修飾 清水由美子
GAMEという英語とそれに対する日本語の意味 松中完二

第150号

平成8(1996)年3月

論文 「なかはず」と「ゆきあひ」 井手至
落窪物語の算賀の屏風歌 小町谷照彦
源氏再興のいくさ物語 山下宏明
江戸読本の〈女〉と〈蛇〉―『霜夜星』と『勧善常世物語』― 高田衞
文学研究について 羽鳥徹哉
日本語音韻史とその課題 柳田征司

第149号

平成7(1995)年12月

特集 平成6年国語国文学界の展望(Ⅱ)
論文 八坂本『平家物語』の位相―「院宣」を指標として― 鈴木彰
〈したたる光〉…ある詩語の水脈… 佐々木充

第148号

平成7(1995)年10月

特集 平成6年国語国文学界の展望(Ⅰ)

第147号

平成7(1995)年8月

講演 日本文学における仏教の受容 青山忠一
日本文学における隅田川 久保田淳
風土と郷土的世界―近代歌人の場合 扇畑忠雄
論文 所謂「中立叙述」と「総記」について 半藤英明
賀茂保憲女集試論―初期百首と暦的観念― 久保木寿子
吉野せいの文学―「洟をたらした神」を中心に― 菊地キヨ子

第146号

平成7(1995)年3月

特集 平成5年国語国文学界の展望(Ⅲ)

第145号

平成7(1995)年3月

特集 平成5年国語国文学界の展望(Ⅱ)
論文 森鷗外における翻訳の一側面―シュルツとプレヲオとの場合― 清田文武

第144号

平成7(1995)年3月

特集 平成5年国語国文学界の展望(Ⅰ)
論文 漱石と子規の俳句観―アイデアとレトリック― 柴田奈美

第142・143合併号

平成7(1995)年1月

講演 物語文の地の文と語詞部分との境目 林四郎
「物語二百番歌合」「無名草子」から「風葉和歌集」へ 大槻修
梨壺古点の行くへ―長能集のこと― 犬養廉
『破戒』研究にかかわる所感―研究・表現の自由について― 川端俊英
論文 『雑々集』・新出写本紹介
―『世継物語』の享受資料の一つとして―
髙木浩明

第141号

平成6(1994)年3月

特集 平成4年国語国文学界の展望(Ⅲ)
論文 須磨の嵐―反転するテクストの構造― 山田利博

第140号

平成6(1994)年3月

特集 平成4年国語国文学界の展望(Ⅱ)
論文 『蛇蛻青大通』論―森島中良における「洒落本」― 石上敏

第139号

平成6(1994)年2月

特集 平成4年国語国文学界の展望(Ⅰ)
論文 『伊勢物語』誤写の論―第六十七段の場合― 後藤康文

第138号

平成5(1993)年10月

講演 読みがたりの問題など―文学の生態論的関連― 水原一
女身顕現の観音説話をめぐって
―『今昔物語集』の若干の例について―
沼義昭
信濃から見た古典文学 滝澤貞夫
私は日本霊異記をこう訓(よ)んだ 中田祝夫
論文 『情海波瀾』における作者と読者の位置 西田谷洋
「女面」―古典の受容と現代的造形への変容― 飯塚美穂
日本における『ハムレット』(その1)
―創作を通してのその受容と変容―
平林文雄

第137号

平成5年(1993)年3月

特集 平成3年国語国文学界の展望(Ⅲ)
論文 「雛」試論―「意地の悪い兄」のためのレクイエム― 仁平道明

第136号

平成4(1992)年12月

特集 平成3年国語国文学界の展望(Ⅱ)
論文 「うたかたの記」「文づかひ」とT.シュトルムの AQUIS SUBMERSUS 佐々木充
『太平記』の「召ス」「召サル」 川岸敬子

第135号

平成4(1992)年9月

特集 平成3年国語国文学界の展望(Ⅰ)
論文 『撰集抄』の白詩受容 松下道夫

第134号

平成4(1992)年6月

講演 江戸・東京を地誌る―生活・文学の舞台として― 服部銈二郎
近代作家の自然感―その一面 安川定男
伊予の風土から日本の文学へ―一遍と子規― 和田茂樹
論文 とはずがたり覚書―その源氏物語受容を中心に― 宮川葉子

第133号

平成4(1992)年3月

特集 平成2年国語国文学界の展望(Ⅲ)
論文 ラント作、鷗外訳「冬の王」の世界 清田文武

第132号

平成3(1991)年12月

特集 平成2年国語国文学界の展望(Ⅱ)

第131号

平成3(1991)年9月

特集 平成2年国語国文学界の展望(Ⅰ)

第130号

平成3(1991)年6月

講演 樋口一葉と仏教 杉崎俊夫
上代文学史の一つの見方 太田善麿
古典軍記における兵法の変遷 安井久善
芸文伝承における性―火打袋とくなどの神と― 井口樹生
論文 「体言+だけが」文と「体言+だけは」文の差異について 半藤英明
徳川大名柳沢吉里の文芸活動―歌人としての成長を中心に― 宮川葉子
土佐日記二月九日の条の意味するもの 市原愿
『伊勢物語』の「ひなび」について―十四段を中心に― 松田喜好

第129号

平成3(1991)年3月

特集 平成元年国語国文学界の展望(Ⅲ)
論文 岡本かの子『食魔』―闇の食慾― 宮内淳子
「北宮」語義考―大中臣頼基集詞書「北宮」を巡って― 山崎正伸

第128号

平成3(1991)年1月

特集 平成元年国語国文学界の展望(Ⅱ)
論文 「動詞+ている」のアスペクト
―過程性と有限性による記述―
林真理
『雨月物語』における「うらみ」 木村秀次
在中将追考―その雅平本業平集との関係に関する試論― 渡辺泰宏
『鬼神新論』と本居派の動向 中村一基

第127号

平成2(1990)年11月

特集 平成元年国語国文学界の展望(Ⅰ)
論文 左野乃九久多知乎里波夜志 渡部和雄
日本語と英語の視野―俳句の「国際性」検討を含めて― 氏家洋子
『伊勢物語』惟喬親王段をめぐって 山田清市

第126号

平成2(1990)年7月

講演 源氏物語そぞろ歩き 松村誠一
外から観た歌舞伎 河竹登志夫
妖艶と幽玄 谷山茂
論文 飛鳥猿石と古事記―ラーマヤナ物語のルーツを探る― 辻維周
平城遷都途上歌考 菊地義裕
「二人の稚児」と古典 堀部功夫
倫敦の憂鬱―「自己本位」の獲得― 大竹雅則

第125号

平成2(1990)年3月

特集 昭和63年国語国文学界の展望(Ⅲ)
論文 大逆事件高等官傍聴席の森鷗外 篠原義彦
蜻蛉作者の自然描写―「見る」と「ながむ」を通して― 岡田博子

第124号

平成2(1990)年2月

特集 昭和63年国語国文学界の展望(Ⅱ)
論文 唐詩と平安朝和歌における「花」の相違 莫邦富
在中将集と雅平本業平集の関係について 田口尚幸
『三四郎』―「森の女」の意味― 大竹雅則

第123号

平成元(1989)年12月

特集 昭和63年国語国文学界の展望(Ⅰ)
論文 森鷗外「文づかひ」の美 清田文武
漱石とバルザック 加藤富一
現代語「だけ」の用法分類とその周辺 半藤英明

第122号

平成元(1989)年8月

講演 「龍潭譚」について 岡保生
人が走るとき―王朝文学と中世文学の一面― 稲田利徳
『大鏡』(序)の二つの嘘と一つのまこと
―万寿二年は過ぎ去った昔―
石川徹
論文 伊勢物語「東下り章段」再説 市原愿
在中将集再考
―その性格と雅平本業平集との関係に関する試論―
渡辺泰宏

第121号

平成元(1989)年3月

特集 昭和62年国語国文学界の展望(Ⅱ)
論文 おれは〈坊ちゃん〉の原理―公憤と私憤との間― 佐久間保明
明治文語と係結 岡本勲
今昔物語集〈天竺説話〉のシルクロードの旅―その翻訳の論― 上田設夫

第120号

平成元(1989)年3月

特集 昭和62年国語国文学界の展望(Ⅰ)
論文 『讃岐典侍日記』における下巻の構成方法 杉山正彦
軍記物語における女性哀話とその周辺
―〈六条堀川〉という視点から―
久松宏二
大デュマの日本文学に及ぼした影響
―大衆小説の源流として―
小笠原幹夫

第119号

平成元(1989)年1月

特集 昭和62年国語国文学界の展望(Ⅰ)
論文 乳母に関する諸問題 吉海直人
若―古代文学に見える基層の論理― 清水章雄

第118号

昭和63(1988)年8月

講演 夏目漱石「道草」をめぐって 笹渕友一
貞享初年の西鶴と『暦』 檜谷昭彦
和歌と物語のはざま―物語歌撰集の誕生― 樋口芳麻呂
論文 「長享二年飛鳥井家歌会和歌」をめぐって
―飛鳥井家歌人和歌資料考―
稲田利徳
森鷗外「舞姫」のスタイルの誕生 清田文武

第117号(会員名簿号―昭和62年度―)

昭和63(1988)年3月


第116号

昭和63(1988)年3月

特集 昭和61年国語国文学界の展望(Ⅲ)

第115号

昭和62(1987)年12月

特集 昭和61年国語国文学界の展望(Ⅱ)
論文 「やまひごと、くぜち」の意味について―蜻蛉日記を中心に― 三保忠夫
上田秋成晩年の筆蹟について―「れいの亜檀の手習に」考― 鷲山樹心
漱石の見た学校世界―〈坊ちゃん〉という教師― 越智悦子

第114号

昭和62(1987)年9月

特集 昭和61年国語国文学界の展望(Ⅰ)
論文 『布告必要 漢語画字引』の漢語―明治初期の漢語の層― 浅野敏彦
文体の違いと語法の差―明治文語の「ぬ」「つ」をめぐって― 岡本勲

第113号

昭和62(1987)年6月

講演 「万葉」という歌集の名 山口博
栄花物語と藤原道長の人物像 山中裕
稲垣達郎の最初期―「行路」「黒生」「槻の木」をめぐって― 紅野敏郎
論文 うらみうた―坂上郎女 619・620番歌をめぐって― 浅野則子
虫めづる姫君と浄土信仰―人はまことありをめぐって― 日下幸男
発心集における数寄と執心 松下道夫
批評家白鳥の始発―内村鑑三との訣別の意味― 佐久間保明

第112号

昭和62(1987)年3月

特集 昭和60年国語国文学界の展望(Ⅲ)
論文 在中将集考―その性格と成立に関する試論― 渡辺泰宏
綾足の片歌説
―『片歌道のはじめ』と『片歌二夜問答』をめぐって―
松尾勝郎
長塚節『土』論―勘次・お品の「夫婦愛」考― 千葉貢

第111号

昭和61(1986)年12月

特集 昭和60年国語国文学界の展望(Ⅱ)
論文 桐壺巻における「長恨歌の御絵」
―『伊勢集』との関連を起点として―
宮川葉子
『平家物語』の「きこゆ」について 川岸敬子
川端康成の古典文学への親炙―「千羽鶴」を中心に― 榎本富士子

第110号

昭和61(1986)年7月

特集 昭和60年国語国文学界の展望(Ⅰ)
論文 「倫敦塔」の内部 大竹雅則

第109号

昭和61(1986)年5月

講演 業平伝雑考 今井源衛
更級日記仮名奥書の筆者は誰か 松本寧至
近松における悪の問題 近石泰秋
論文 『竹取物語』「子になり給ふべき人」の一読解 曽根誠一
「頓阿百首」の諸問題 稲田利徳
狩谷棭斎の霊異記学 上田設夫
明治の擬古文―馬場孤蝶・平田禿木・磯貝雲峯について― 岡本勲

第108号

昭和61(1986)年2月

特集 昭和59年国語国文学界の展望(Ⅲ)
論文 『大和物語』第二十四段〈先帝〉と〈右大臣殿の女御〉について 岡山美樹
森鷗外「プルムウラ」の世界 清田文武
神さぶ―藤原麻呂・坂上郎女の贈答の一首― 東茂美

第107号

昭和60(1985)年10月

特集 昭和59年国語国文学界の展望(Ⅱ)
論文 『古今集』148「唐紅のふりいでてぞ鳴く」の解釈私見 赤羽学
源氏物語の乳母をめぐって―その世界と論理― 藤本勝義
あて宮求婚譚と和歌 阪井芳貴
末摘花巻における光源氏像の形成
―「みつ」問答との連関を軸に―
鈴木宏昌

第106号

昭和60(1985)年7月

特集 昭和59年国語国文学界の展望(Ⅰ)
論文 『古今和歌六帖』本文攷・序説
―〈『古今和歌六帖』切〉集成並びに本文批判試案―
田辺俊一郎
「職人歌合」と飛鳥井雅康―「七十一番職人歌合」の一詠者― 岩崎佳枝
『三宝絵』と『宝物集』をめぐって 松下道夫
雑誌『假面』から『転身の頌』へ―日夏耿之介一面― 米倉巌

第105号

昭和60(1985)年5月

講演 貴種流離譚とその周辺 西村亨
論文 貴種流離譚の展開
―「源氏物語」須磨・明石の巻の蛭子・住吉・難波をめぐって―
石原昭平
講演 伊勢物語の本質とその背景―白詩との関係にふれつつ― 片桐洋一
論文 伊勢物語における漢詩文受容をめぐって
―〈片桐氏論文〉に対応して―
渡辺秀夫
講演 歌ことばの一面 阪倉篤義
論文 『栗毛後駿足』から『花暦八笑人』へ
―江戸周辺の膝栗毛物との関わり―
鈴木圭一
「今鏡」の語彙と語法 河北騰
太宰治『魚服記』論 赤木孝之

第104号

昭和60(1985)年2月

特集 昭和58年国語国文学界の展望(Ⅱ)
論文 「徒然草」と「無名草子」 稲田利徳
天智天皇挽歌群の姓氏未詳婦人作の歌について 木村千恵子

第103号

昭和59(1984)年10月

特集 昭和58年国語国文学界の展望(Ⅰ)
論文 古今集148「唐紅のふりいでてぞ鳴く」の解釈
―和歌解釈の方法―
工藤重矩
本誌掲載論文総目録―付 紀要目録(創刊号から第102号まで)
本誌掲載論文執筆者索引

第102号

昭和59(1984)年7月

講演 『源氏物語』と異なる『浜松』『寝覚』『狭衣』の魅力 石川徹
論文 飛鳥井物語小考 三角洋一
講演 『栄花物語』『大鏡』の原型をめぐって 松村博司
論文 『栄花物語』の歴史叙述をめぐって 山中裕
講演 あしで 久曾神昇
論文 開口「おもしろの花の都や」 徳江元正
講演 おもしろの花の都や 岡見正雄
論文 西行雑行(その二)―出家直後の仏教思想― 大場朗

第101号

昭和59(1984)年4月

特集 昭和57年国語国文学界の展望(Ⅲ)
論文 渇愛―憶良「思子等歌一首并序」について 東茂美
御伽草子『壺の碑』の成立 濱中修
物語史への一視覚
―『(古)とりかへばや』『在明の別』と『今とりかへばや』―
神田龍身

第100号(第100記念 会員名簿)

昭和58(1983)年12月

「文学・語学」第百号を迎えて 市古貞次
本学草創期の回顧 太田善麿

第99号

昭和58(1983)年9月

特集 昭和57年国語国文学界の展望(Ⅱ)
論文 川端康成『片腕』論―作品構造と主題について― 田口茂

第98号

昭和58(1983)年7月

特集 昭和57年国語国文学界の展望(Ⅰ)
論文 近代伊勢方言史小考 彦坂佳宣

第97号

昭和58(1983)年4月

講演 古今集補入歌存疑 中田武司
論文 古今集と貫之の歌 小町谷照彦
講演 『夜の寝覚』と『更級日記』の作者 鈴木一雄
論文 『寝覚』の女君―左大将北の方から関白家北の政所へ― 野口元大
講演 越中民謡とその背景 仲井幸二郎
論文 民謡の原点―伝承とその機能― 須藤豊彦
『求塚』における典拠の意味 西村聡

第96号

昭和58(1983)年1月

特集 昭和56年国語国文学界の展望(Ⅲ)
論文 『七十一番職人歌合』成立年時考 岩崎佳枝
八戸の小泉八雲 広瀬朝光
伊勢物語朱雀院塗籠本表記の基盤 市原愿
明恵と和歌―歌道の師、歌道と仏教をめぐって― 野村卓美

第95号

昭和57(1982)年11月

特集 昭和56年国語国文学界の展望(Ⅱ)
論文 『伊勢物語』の表現法と虚構について 渡邊淳子
『入唐求法巡礼行記』における編纂意識
―開成五年十二月二十九日の夢告記事を中心として―
上野英子

第94号

昭和57(1982)年7月

特集 昭和56年度国語国文学界の展望(Ⅰ)
論文 尓比牟路能 許騰伎尓伊多礼婆 渡部和雄
釈奠文学の方法 上田設夫
万葉後期・贈答歌の様相―対応を支えるものをめぐって― 関本みや子
『世間妾形気』の地方説話をめぐって
―巻一の二・一の三私註―
堤邦彦

第93号

昭和57(1982)年6月

講演 人麻呂の表現意図―川島挽歌と吉備津采女挽歌― 稲岡耕二
論文 明日香皇女殯宮挽歌試論―その表現方法をめぐって― 身崎壽
講演 源氏物語と仏教 丸山キヨ子
論文 我執を愛執―紫式部日記・作者の影― 石原昭平
講演 平安女流日記私見 今井源衛
論文 平安文学の性格―屏風歌と伊勢物語と源氏物語と― 森一郎
講演 万葉と芭蕉をつなぐ物 赤羽学
特集 昭和55年度国語国文学界の展望(Ⅲ)
論文 藤井高尚の古典研究―『伊勢物語新釈』を中心として― 工藤進思郎
「挽歌」の位相―「すべなし」をめぐって― 梶川信行

第92号

昭和56(1981)年11月

特集 昭和55年度国語国文学界の動向(Ⅱ)
論文 古文書における一待遇法 三保忠夫
「徒然草」の「男」の訓について 桜岡寛
『彼岸過迄』の構造―須永の意識構造と作品構造― 安藤久美子

第91号

昭和56(1981)年8月

特集 昭和55年度国語国文学界の展望(Ⅰ)
講演 『門』―罪と愛について― 久保田芳太郎

第90号

昭和56(1981)年6月

講演 「物のあはれ」の論について 阿部秋生
論文 倫理的概念としての「もののあはれ」の思想とその限界についての覚書 深沢三千男
講演 無心美とその流れ 石津純道
論文 心敬の風雅意識 金子金治郎
講演 「浄瑠璃物語」の後 室木弥太郎
論文 内閣文庫本『舞の本』のことなど
―越前幸若三家の近世初期の芸態分析への序章の一つとして―
村上学
平安朝万葉史の一仮説―『万葉二十巻抄』の事― 山口博
薄田泣菫と児童文学 滝沢典子

第89号

昭和56(1981)年3月

特集 昭和54年度国語国文学界の展望(2)
論文 「昔男ありけり」の分布―『伊勢物語』成立試論― 仁平道明
明恵と鴨長明をめぐる人々―説話享受基盤の一考察― 野村卓美
謡曲「雲林院」の成立―『大鏡』との関係を中心に― 菅野洋一

第88号

昭和55(1980)年10月

特集 昭和54年度国語国文学界の展望(1)
論文 阿部仲麻呂の「天の原―」の歌私考 北住敏夫
外国人の日本文学研究 イタリア人から見た芥川龍之介の魅力
―「奉教人の死」を中心として―
ニコレッタ・スパダヴェッキア
論文 大伴坂上郎女論―歌発想の一基盤― 東茂美
天慶六年日本紀竟宴和歌の世界 上田設夫
源氏物語に於ける前坊をめぐって 藤本勝義
近世尾張方言の尊敬語表現法 彦坂佳宣

第87号

昭和55(1980)年5月

特集 外国人の日本文学研究
外から見た日本語・日本文学の研究 池田重
欧米の日本文学管見 福田秀一
平安初期文学と西洋の読者 エイリーン・ガッテン
歌論書の歴史中に於ける竹園抄 ゲーリング・リューベン
連歌極盛時代の地・文 S. D. カーター
現代日本文学の構造とその伝統―西欧からの遠望― エッケハルト・マイ
歌舞伎の女形伝統 メッテ・ラデリエール(ブランゴー)
論文 藤原道長論―歴史物語の理解の為に― 河北騰
重行・呂丸・その周辺の人々と三日月日記 藤田寛海
内田魯庵の初期文学意識 片岡哲

第86号

昭和54(1979)年12月

特集 昭和53年度国語国文学界の展望(Ⅱ)
論文 「紅にほふ桃の花」をめぐって 滝澤貞夫
万葉集と宣命 小谷博泰
挽歌試論―比較文学的視座から孝徳紀歌謡二首をめぐって― 湯川久光
源氏物語に於ける「心の執」について 渋谷栄一
「万代和歌集」伝本考 安田徳子
古文書の国語学的考察―「為体」「為体也」を視点として― 三保忠夫

第85号

昭和54(1979)年8月

特集 昭和53年度国語国文学界の展望(Ⅰ)
論文 自照歌にみえる秋成晩年の思想的境界 鷲山樹心

第84号

昭和53(1978)年12月

特集 昭和52年度国語国文学界の展望(Ⅱ)
論文 中大兄三山歌試解
―巻1一三~一五における神話的イメージの連関をめぐって―
壬生幸子
横川の僧都―その思想と行動をめぐって― 中啓裕
海道記の本文研究―伝本と本文の訓みについて― 江口正弘
『沙石集』『雑談集』の形容詞 中山緑朗

第83号

昭和53(1978)年10月

特集 昭和52年度国語国文学界の展望(1)
論文 芥川龍之介のシナリオ「浅草公園」について
―「歯車」との関連から―
神田由美子
中島敦「李陵」論 西谷博之

第82号

昭和53(1978)年5月

講演 万葉集と都市 中西進
源氏物語目録をめぐって―異名と并び― 寺本直彦
尾崎紅葉と泉鏡花
―「婦系図」に見る師弟関係の齎した悲喜劇について―
村松定孝
論文 西行の和歌観―「西行上人談抄」について― 友杉庸子
延慶本平家物語の語り・・とその位置 小林美和
「消息詞」の国語学的研究序説―伝本の考察― 三保忠夫
無住と兼好 松下道夫
兼好と沈香―「徒然草」第三十四段の執筆動機をめぐって― 稲田利徳
各大学・学会紀要等掲載論文要旨

第80・81合併号

昭和53(1978)年2月

特集 歌謡・芸能
論文 「楽府」のこと・その他 神田秀夫
宴曲「滝山等覚誉」「同摩尼勝地」と中世の那智大社 乾克己
翁舞と今様風四句神歌 後藤淑
世阿弥三題―室町文学史私注四として― 伊藤敬
茶人の平曲、その源流をさぐる―茶道開山珠光と卜一検校― 渥美かをる
室町期物語に見える歌謡 真鍋昌弘
天正本狂言の時代―『天正狂言本』と『閑吟集』― 橋本朝生
『石山寺誓の湖』考 近藤瑞男
宮古路数馬太夫考―江戸の宮古路節― 竹内道敬
幸若舞曲『日本記』考 西脇哲夫
藤十郎のやつし―その陰にあるもの― 荻田清
唐・宋大曲の構成と「序破急」構成について 辻宏一
特集 昭和51年度国語国文学界の展望
国文学研究資料館紹介
本誌掲載論文総目録―付紀要目録(創刊号から80・81合併号まで)

第79号

昭和52(1977)年9月

特集 昭和51年度国語国文学界の展望
各大学・学会紀要等掲載論文要旨

第78号

昭和52(1977)年6月

特集 国語国文学研究の戦後三十年(Ⅱ)
漱石研究―その展望― 熊坂敦子
鷗外論の進展 小泉浩一郎
比較文学 小玉晃一
国語学の戦後三十年 阪倉篤義
言語調査 野元菊雄
国語史(近代) 蜂谷清人
論文 枕草子「はづかしきもの」段の解釈―「心なき」をめぐって― 若山明子
和泉式部日記の主題―「手習文」を中心に― 岩瀬法雲
松窓乙二の西遊の夢 新田孝子
追悼 久松潜一先生―一周忌にあたって―
久松先生と学会 市古貞次
浜木綿の香とともに 犬養孝
各大学・学会紀要等掲載論文要旨

第77号

昭和51(1976)年10月

特集 昭和50年度国語国文学界の展望
各大学・学会紀要等掲載論文要旨

第76号

(*後日追加します)


第75号

昭和51(1976)年1月

特集 昭和49年度国語国文学界の展望
論文 「猿を聴人」考 復本一郎
建久・正治・建仁期における定家の歌の推移 岩崎礼太郎
近松と「王舎城の悲劇」―特に『女殺油地獄』を中心として― 沙加戸弘
芥川の歴史小説―『俊寛』における表現の方法― 佐藤嗣男
柴田常昭「詞つかひ」(「詞の小車」)
―その学説の主要点について―
尾崎知光

第74号

昭和49(1974)年12月

特集 文法論の新動向
論文 生成日本文法の歴史と展望 井上和子
「成句」の二三の用法について 宮地裕
陳述副詞と接続詞と感動詞と
―その構文論的位置づけについて―
北原保雄
文をつくる二・三の規則について 藤井正
中古語受身文についての一考察 原田信一
結合価値文法の構想 仁田義雄
「嘉吉物語」成立時考 和田英道
神祇と法華経―松尾明神を中心に― 末武恭子
敦道親王とその父母―帥宮敦道親王伝の基盤として― 森田兼吉
特集 昭和48年度国語国文学界の展望

第73号

昭和49(1974)年10月

特集 座談会 国文学研究上の諸問題と未来像 阿部秋生
  井本農一
  臼田甚五郎
  高田瑞穂
  村松定孝(司会)
昭和48年度国語国文学界の展望 補遺
論文 多遅摩毛理とくらもちの皇子―異次元空間の否定性― 三浦佑之
「業平東下り論」攷―角田氏説の問題点について― 市原愿
各大学・学会紀要等掲載論文要旨